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組織の超微細化による材料のハイブリッド化と界面制御

研究課題

研究課題/領域番号 01647515
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

藤田 広志  大阪大学, 工学部, 教授 (30028930)

研究分担者 保田 英洋  大阪大学, 工学部, 助手 (60210259)
森 博太郎  大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 助教授 (10024366)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード異種原子強制注入 / 非平衝相 / アモルファス固体化 / 超高圧電子顕微鏡法 / オ-ジェ価電子分光法 / α-SiC
研究概要

金属とセラミックスの制御された接合界面を得る新手法を開発する目的で、高エネルギ-電子線の照射効果を利用した金属/セラミックス接合界面処理法を新しく考案した。この手法は、予め標的原子からなる金属相をセラミックス基板の表面もしくは内部の所定位置に分布させておき、これを数MeVの高エネルギ-電子線によって照射し、所要の標的原子を金属相から弾き出してセラミックス中に原子的尺度で強制注入して、組成傾配ならびにそれに伴う結合状態の制御された金属/セラミックス接合界面を創出するものである。この手法をAu/SiC複合試料について応用した。試料を超高圧電顕内にセットして、金を蒸着した側から電子照射し、直径約3μmの強制注入領域を得ると同時に、照射領域の構造変化をその場観察した。照射終了後ただちにこの注入試料を走査型オ-ジェ価電子分光装置に移送して、電子照射領域および非照射領域の状態分析を行った。その結果、a-SiC中への金の強制注入は次のような過程で生ずると考えられる。Au/a-SiC二層膜を高エネルギ-電子によって照射すると、まず基板のa-SiCがアモルファス化する。その結果、炭素およびシリコンのダングリングボンドが形成される。高エネルギ-電子との弾性衝突によって金蒸着層からはじき出しを受けた金原子は、このa-SiC中にたたき込まれる。これらの孤立した原子として注入された金原子はダングリングボンドを有するシリコンと優先的に結合する。a-SiC中にこのようにしてとり込まれた金原子は引き続く照射中に高エネルギ-電子によって繰り返しはじき出しを受けるが、その都度新しいシリコンと結合し直して、次第次第に深部へと移動する。MeVオ-ダ-の高エネルギ-電子線の照射効果を利用すると、Au/SiC界面にこのような濃度および結合状態の傾配を付与することが可能であることが判明した。来年度はより広範な金属/セラミックスの組み合わせについて研究を行い、この手法の一般性を確立する。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 保田英洋、小山久、森博太郎、藤田広志、野田正治、上垣外修己: "高エネルギ-電子照射によるシリコンカ-バイド中への金の強制注入とその状態分析" 日本セラミックス協会学術論文誌. 98. 215-219 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Inui,Mori and Fujita: "Electron-Irradiation-Induced Crystalline to Amorphous Transition in α-SiC Single Crystals" Phil.Mag.B. 61. 107-124 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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