研究課題/領域番号 |
01647517
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奈賀 正明 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (00005985)
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研究分担者 |
岡本 郁夫 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90029009)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | セラミックス / アルミナ / 銅 / ろう接 / 接合 / 超音波 / 接合性 / ぬれ |
研究概要 |
セラミックスと金属の接合体には接合後、両者の熱膨張が大幅に異なることにより熱応力が発生している。この熱応力を緩和するには、ろう接時における接合温度の低下が有効である。単に接合温度を下げるとセラミックスと金属は接合されにくくなるので、本研究では接合中に超音波を印加し、Zn基合金ろうを用いセラミックスと金属の接合を試みた。結果を要約すると、Zn-5Al合金を用いて667、723、773Kの一定温度で0-90sの間で超音波をアルミナに印加すると、印加時間の増加とともにアルミナ/銅接合体の強さは高くなり、例えば接合条件773K、90sで接合体強さは76.5MPaである。超音波印加時間とともに接合強さが上昇する傾向は各接合温度とも同一である。ろう接中にセラミックスへの超音波の印加によりろう合金の接合性は著しく改善される。超音波印加時間が一定の場合、接合温度が高いほど接合強さは高い。 たとえばZn-Al合金の場合、アルミナ/銅接合体の接合強さは673Kにおいて35.5MPaから773Kにおいて56.9MPaと増加する。これは、高温度ほど合金にたいして超音波が働きやすいことを示している。Zn-5Al溶融合金はアルミナに対し最初ほとんど接合しない状態から超音波印加とともによくぬれ、接合が促進される。また、接合温度が高いほどセラミックス上の溶融合金の接合性に対する超音波印加効果が大きい。一定性合条件(723K、60s)では、Zn-Al合金の場合アルミナ/銅の接合強さは純ZnによるIIMPaから5Alで35MPaとかなり強さは改善される。これは、アルミナ/合金界面の強化とともに合金自体の強度上昇による破壊エネルギ-が上昇したためであろう。合金中の5Al以上のAl量の添加による強さ劣化は多量のAlにより溶融合金の融点、それにともなう粘性上昇のため超音波効果がうまくいかせないためである。
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