研究課題/領域番号 |
01648003
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村田 一郎 大阪大学, 理学部, 教授 (90028077)
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研究分担者 |
中筋 一弘 分子科学研究所, 教授 (60028230)
小林 常利 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (30109798)
小林 啓二 東京大学, 教養学部, 教授 (50012456)
小田 雅司 大阪大学, 理学部, 教授 (60004438)
伊東 しょう 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (00004242)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
1989年度: 21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
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キーワード | フェナレニル / 両性炭化水素 / [2,2]メタシクロファン / アントラセンジキノン / ペンタフルベン / チエノアセン / ジチアペリレン / CT錯体 |
研究概要 |
1.電気化学的に高い両性をもつ炭化水素としてsーインダセノジフェナレン(IDPL)を設計し、このジイソプロピル誘導体を合成した。ジイソプロピルーIDPLは予想通り高い両性を示す事を見い出すと共に、そのジアニオンが大きなジアトロピズムを示すのに反して、ジカチオンではパラトロピズムを示すことが明らかとなった(村田)。2.syn[2.2]メタシクロファンにおけるsyn antiの反転速度から二つのベンゼン環の間のCT相互作用を評価すべく、ドナー・アクセプター置換基をもつシクロファンの合成を検討した。またNADーNADHモデルとしてのシクロファン合成を試みた(伊東)。3.高い電子受容体として1、4、5、8ーアントラセンジキノン類の合成法を開発すると共に、アセプライアジエン縮環ベンゾキノンの合成に成功しそれらの物性を検討した。またペンタフルベン類の電子移動を利用する方法により新しπ電子系化合物の合成を研究した(小田)。4.新規な電子供与体として4個および5個のチオフェン環がリニヤーに縮合したエアノアセン類の合成を行い、固体状態でのイオン化エネルギーを著しく低くすることに成功した。このようなhydrogenーpoor分子の設計によって固相での電子授受能を高めることが可能となった(小林啓二)。5.分子機能発現を軌道レベルで制御するための一般原理を探るべく、種々の分子の光電子スペクトルを検討した。これによりイオン化エネルギー値を制御する問題に答える上での有用な手法を明かにした。(小林常利)。6.ペリレン基本骨格とするドナーとして3、10ー、1、7ーおよび3、9ージチアペレリンの合成を達成し、何れも低い酸化電位をもつ二段階レドックス系として挙動する事を明らかにした。またこれらのドナーのCT錯体の合成を行い、比較的高電導性を示す物資の開発を行った(中筋)。
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