研究課題/領域番号 |
01648005
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
今村 詮 広島大学, 理学部, 教授 (70076991)
|
研究分担者 |
大澤 映二 北海道大学, 理学部, 助教授 (40001763)
山邉 時雄 京都大学, 工学部, 教授 (80025965)
細矢 治夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10017204)
西本 吉助 大阪市立大学, 理学部, 教授 (20046949)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
1989年度: 16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
|
キーワード | Through Space / Band相互作用 / プロペラン / プロトン移動 / 分極による電子遮蔽効果 / 多環芳香族炭化水素 / 極限的反応座標 / ポリシラン / 配座発生法 |
研究概要 |
本年度は、実験グループと情報交換をしながら、各自下記のごとく研究をおこなった。 1.プロペラン等の不安定分子種のHOMOのエネルギー準位が、分子構造をどのように反映して決定されるかを、Through Space/Bond相互作用解析で、明らかにした。その結果、HOMOに対して、[1.1.1]と[2.2.2]プロペランでは、周辺の構造の影響は全く異なることをみい出した。これは実験事実と対応する。(今村担当) 2.プロトン移動による分子の発色現象の分子軌道法による研究をおこなった。分子内の電子供与基Dと電子受容基Aの分子内電荷移動相互作用に対する従来の方法の計算値は、実験値より短波長になる。そこで分極による電子遮蔽効果を考慮した反発積分式を用いて、実験値とよく対応する結果を得た。(西本担当) 3.ペリ縮合の多環芳香族炭化水素の安定性が、周辺構造(beach,bay,cove,fjord等)に大きく依存することを、半経験的分子軌道法(PPP法)計算によって確認した。計算した物理量は、1π電子当りのエネルギー、状態密度、部分構造度等である。(細矢担当) 4.極限的反応座標を用いた化学反応理論の展開を行い、化学反応の外部場効果に関する新しい取り扱いを行なった。また、機能性材料の分子設計に関連して、ポリシランのシロキサン結合生成反応の分子論的機構を提案した。(山辺担当) 5.環式分子の配座発生法に関する新しいアルゴリズム「コーナーフラップ法」を展開させ、環式のみならず鎖式分子にたいしても適用可能とし、またフラップ機能を精密化してエッジフリップ、コーナーシフトを付け加えて、マクロライド分子に適用し成功を収めた。(大沢担当)次年度以降、これらの成果を有機的に連関させていく予定である。
|