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CH-π相互作用を含む分子認識場の構築と合成化学的利用

研究課題

研究課題/領域番号 01648504
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関千葉大学

研究代表者

小倉 克之  千葉大学, 工学部, 教授 (60114253)

研究分担者 藤田 誠  千葉大学, 工学部, 助手 (90209065)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード(R)-フェニルグリシン / ジペプチド / 分子認識 / 光学分割 / スルホキシド / CH-π相互作用 / イソプロピル基
研究概要

本研究は、分子認識に働く分子間力、特にCH-π相互作用に着目したモデル化合物の構築により解明し、さらにキラル化合物の光学分割に応用るすことを目的としている。このモデル化合物として、(R)-フェニルグリシル-(R)-フェニルグリシン〔(R,R)-1__〜〕の固相を取り挙げて研究した結果、以下の成果を挙げることができた。
1.分子間相互作用
種々のスルホキシド類と(R,R)-1__〜固相とを水共存下で攪拌すると、スルホキシドの固相への取り込みが見られる。その取り込み量とエナンチオ過剰率、および競争的取り込み実験の結果、(S)-イソブロピルフエニルスルホキシドと(S)-t-ブチルフェニルスルホキシドがそれぞれのラセミ体から高選択的に取り込まれることがわかった。一方、エチルフェニルスルホキシドやプロピルフェニルスルホキシドでは取り込みは見られなかった。これらの事実と取り込み錯体の単結晶X線回折の結果から、gem-ジメチルとフェニル基の相互作用が本取り込みに重要であると考えられる。さらに、ベンゼン環-ベンゼン環相互作用と水素結合が関与した三点配位による分子認識がスルホキシドの不斉取り込みに対する駆動力と推論された。
2.光学分割
前述の(R,R)-1__〜固相はメチルフェニルスルホキシドやベンジルメチルスルホキシド誘導体も不斉認識を伴いながら取り込むことを見い出した。この取り込みの駆動力の一つに、電子吸引性スルフィニル基に直結したメチル基と(R,R)-1__〜のフェニル基との相互作用が考えられる。この取り込み錯体をクロロメタンで洗浄すると、取り込まれたスルホキシドを取り出すことができ、(R,R)-1__〜を回収できる。この事実を活用して、メチルフェニルスルホキシドの光学分割法を確立した。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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