研究課題/領域番号 |
01649006
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三角 荘一 大阪大学, 産業化学研究所, 教授 (40029830)
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研究分担者 |
築部 浩 岡山大学, 教養部, 助教授 (00144725)
高木 誠 九州大学, 工学部, 教授 (90037739)
西郷 和彦 東京大学, 工学部, 助教授 (80016154)
加納 航治 同志社大学, 工学部, 教授 (60038031)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1989年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
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キーワード | 分子認識 / イオン輸送 / ホスト・ゲスト相互作用 / 色素化クラウン / 環状・非環状オリゴ糖 / ポリアザシクロファン / ビスインターカレータDNA錯体 / 天然系ホスト.モネンシン |
研究概要 |
本研究班は、生体分子認識系や光合成系など分子集合系の機能発現に、重要な因子として知られるホスト・ゲスト相互作用を利用して、分子認識、イオン輸送、多段階電子移動などの機能をもつ複合系の構築と構造相関について研究を行ってきた。以下に各班員の成果を記述する。 三角は、アゾフェノール色素化クラウンによるアミン選択的捕捉呈色の研究を行い、Onー色素化クラウンではアミン級数と錯体安定度が環の大小で逆転すること、複数の色素化ホスト使用でアミン級数の判別をしうること、ジアミン類の選択的捕捉呈色を示すホストの合成を報告した。 加納は、環状及び非環状オリゴ糖(γーシクロデキストン(CD)、CDx等)によるゲスト捕捉を、キラルピレンニ量体の場合にはCPFで、BINAPの不斉認識と黄疸細胞毒色素ビリルビンの対掌体選択錯形成ではCDスペクトル測定により不斉分子識別を観察した。 西郷は、ポリアザシクロファンによるアルカリ金属イオン中のリチウムイオン選択的捕捉を以前に報告したが、その他置換フェノール及びアンモニウムイオンの錯形成を検討した結果、両系ともに立体障害の大きさが安定度定数に顕著な効果を及ぼすことを報告した。 高木は、ポリエチレングリコール鎖をもつビスインターカレータ(IC)のDNAへの挿入による吸収スペクトル変化から、ICの結合はDNA中の金属イオンとの交換により進むとの結論を得た。またビスICとCu^<2+>を組み合せ用いてDNAへの結合とそれに伴うDNA鎖の切断反応におけるICの効果について詳細な検討結果を報告した。 築部は、生体膜輸送を仲介する天然系ホストモネンシンのイオン認識機能の高次化を図る目的で、エステル等各種誘導体を合成した。例えば、メチルエステルは銀イオン輸送選択性の向上、フェニルグリシン誘導体などアンモニウムイオンに対する高い不斉認識能を観察報告した。
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