研究課題/領域番号 |
01649501
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
米光 宰 北海道大学, 薬学部, 教授 (60001038)
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研究分担者 |
堀田 清 北海道大学, 薬学部, 助手 (50181540)
西田 篤司 北海道大学, 薬学部, 助手 (80130029)
浜田 辰夫 北海道大学, 薬学部, 助教授 (40001979)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | マクロリド抗生物質 / 保護基 / DDQ酸化 / 立体選択的合成 / マクロラクトン閉環反応 / 立体配座制御 / 分子力場計算 |
研究概要 |
ドナ-、アクセプタ-としての適当な分子ペアの基底状態および励起状態における選択的電子移動による複合体形成を利用し、新しい高選択的な官能基交換および骨格合成反応の開発と天然物合成への応用などを目的として行われた本研究は、DDQ酸化を中心とし、マクロリドのエリスロノリドA、カルボノリド系化合物の合成に成果を上げえた。 I、超効率マクロラクトン化によるエリスロノリドAの合成 先ずセコ酸誘導体の配座をNMR解析により予測し、マクロラクトン閉環が最も効率よく進行すると考えられる基質をデザインした。 これをMPM保護基のDDQ酸化に対する特性などを利用し高立体選択的に合成し、改良山口法によりセコ酸を超活性化したマクロラクトン閉環を行ない室温数分の反応で殆んど定量的にラクトン閉環体をうる新しい方法が確立された。この閉環体は脱保護などにより容易にエリスロノリドAに変換された。 II、16員環の立体配座制御によるカルボノリド類の合成。 カルボマイシン系マクロリドは最も種類が多いが、あまり合成されていない。酸化段階により4種に大別される。先ず分子内ウイテック・ホ-ナ-反応により16員環化合物を合成し、これはカルボノリドBに変換された。カルボノリドBの各種誘導体につき、NMR(NOEなど)測定とMMP2ーCONFLEX2計算により、16員環ジェノンの立体配座を出来る限り正確に解析し、過酸酸化によりカルボノリドAなどを、水素化ホウ素ナトリウム還元によりロイコノリド類を、完全に立体選択的に合成した。さらに酸化、還元両反応の組合せによりマリドノリド類の合成にもはじめて成功した。
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