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金属シリサイド・シリコン界面の電子状態の計算

研究課題

研究課題/領域番号 01650510
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

浅野 攝郎  東京大学, 教養学部, 教授 (80013499)

研究分担者 藤谷 秀章  (株)富士通研究所, 半導体研究部, 研究員
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードショットキ-障壁 / 金属半導体界面 / NiSi_2 / CoSi_2 / MIGS
研究概要

本研究は、金属半導体界面における原子配置まで取入れた精密な電子構造を第一原理から計算し、界面の電子物性を明かにしようとするものである。具体的には局所電子密度近似の枠内で、LMTQ-ASA法により、NiSi_2,CoSi_2等の金属シリサイドとSiとの(111)界面について、ス-パ-セルの方法で電子構造の計算を行った。界面でのNi原子やCo原子に対しては、7配位および8配位になっているモデルを仮定した。計算から得られたショットキ-障壁の高さはス-パ-セルのサイズに依存したが、Siやシリサイドの層数を増やすに従い、価電子帯の幅がバルクの値に近づき、障壁の高さも一定の値に収束する。Si_2層9層、シリサイド層が8〜10層のス-パ-セルを用いて計算したショットキ-障壁の高さ(シリサイド層のフェルミ準位とSi層の価電子帯との差)は、NiSi_2/Siの場合、7A構造では0.34eV,7B構造では0.19eVで、その大きさは界面の原子構造に依存した。最近のタング達の実験では、Aタイプが0.47eV、Bタイプが0.33eVである。障壁の値そのものは、局所密度近似のために実験値より小さくなっているが、AタイプとBタイプの違いは実験値とよく一致している。計算によると、界面における電荷移動は界面から1〜2層に限られ、それによって電気的二重層が形成されている。界面から3層以上離れると電荷分布は殆ど完全に中性である。他方、金属シリサイドによって半導体のエネルギ-ギャップ中に誘起される金属誘起準位(MIGS)は、界面から3層以上離れてもかなり高濃度で存在し、そのため金属のフェルミ準位が半導体のバンドギャップの中にピン止めされており、ショットキ-障壁の高さが金属の種類に余り依存しないことが分る。しかし、ショットキ-障壁が界面の原子構造に、なぜこれ程依存するかはよく分らない。これは今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 藤谷秀章: "Fermi level pinning and interface states at CaF_2/Si(111)" Phys.Rev.B. 40. 8357-8362 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 藤谷秀章: "Electronic Structure of Si/Disilicide Interfaces" Applied Surface Science. 41-42. 164-168 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 浅野攝郎: "Competition of magnetism in iron Laves phase compounds" J.Phys.Condens.Matter. 1. 8501-8508 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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