研究課題/領域番号 |
01650520
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥山 雅則 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (60029569)
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研究分担者 |
浜川 圭弘 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (10029407)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 誘導体 / 超薄膜 / 酸化珪素 / 金属-半導体接合 / 光CVD / フッ素処理 / IR-ATR |
研究概要 |
半導体-金属接合では一般に電流-電圧特性はpn接合のような優れた整流性は得にくいが、もし安定な誘電体超薄膜がSi基板上に再現性良く堆積できれば、トンネル電流による電気伝導が起こり、かつ界面が安定しているため良好な整流性を持つ接合の実現が期待される。本研究では、清浄化されたSi表面上に光CVDにより低温で数〜50ÅのSiO_2誘電体超薄膜を再現性良くSi基板上に成長させ、その構造的、光学的性質を明らかにし、またMOSダイオ-ドの安定な整流性を得ることを目的とする。SiO_2薄膜は重水素ランプを用いた光CVD法により成長した。Si基板を200℃でF_2により5分間清浄化した後、原料ガスを流量比SiO_2H_6/O_2=0.051で流し、圧力0.2Torrで成長をした。成長膜の膜厚は偏光解析法により求めた。熱酸化膜は、数十〜100Å位のものでも赤外透過スペクトルが変化し、基板に近い所では構造遷移領域が存在する。これに対して光CVDでは20Å以下の非常に薄い膜でも、厚い膜と同じスペクトルをもっており、構造遷移領域は非常に薄いと考えられる。つまり、光CVDで非常に薄く安定なSiO_2膜を成長できることがわかる。1/C^2-Vのプロットから得られたバリアハイトは、Schottkyダイオ-ドで0.60Vであるのに対してMOS構造のものは0.75Vで高くなった。MOS構造のI-V特性は逆方向の電流が大変小さくなりShottky接合よりも整流性の良く、nファクタ-は1.07とよい値を示した。Au/Si接合では低温界面固相反応がおこり、AuとSiの合金層のために、バリアハイトが低くなるが、SiO_2膜を挟むとそれが防がれ、より高いバリヤハイトが得られるために逆方向電流が抑えられる。界面固相反応によるSiのAu中での拡散をAu表面の微量SiO_2の高感度反射赤外分光により調べた。作製後2時間経過したShottky接合では、SiO_2による吸収が見られるが、MOS構造では作製後27時間経過してもSiO_2はみられず安定な接合であると確認された。
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