研究課題/領域番号 |
01652503
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野本 憲一 東京大学, 理学部, 助教授 (90110676)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 超新星 / X線 / γ線 / 放射性元素 / 元素合成 / パルサ- / 中性子星 / SN1987A |
研究概要 |
1.超新星爆発の流体力学的計算と衝撃波に伴う爆発的元素合成の計算をおこなった。とくに中性子星の質量や爆発のエネルギ-の大きさに不定性が残されているので、それらに対する依存性を明らかにした。 2.1の爆発モデルをもとに、^<55>Coや^<44>Tiの崩壊に起因するγ線の強度を計算し、気球観測の予測値を求めた。 3.γ線とX線の輸送を解くモンテカルロ・シミュレ-ションによって、「ぎんが」観測との比較から、超新星内部で物質混合がおこったことを示唆した。 4.示唆されているような爆発中の物質混合が実際に起こるかどうかを、二次元の流体力学的計算によって明らかにした。計算された物質分布と観測情報とから、物質の混合の仕方、固まりのでき方の流体力学理論の妥当性を明らかにした。 5.膨張していくガスの温度が十分低くなれば、ダストが形成され得る。X線やγ線の存在下でのダスト形成の可能性を調べた。また、ダストの赤外放射を推定し、観測との良い一致を得た。 6.爆発して2年半以後の光度曲線は、^<56>Coの崩壊によって放射されたγ線を起源とするものから、他のエネルギ-源へと、移行しつつある。これが、光度1.5×10^<38>erg/sのパルサ-の存在によってよく説明できることを示した。 パルサ-から放射がダスト層によってどのように散乱吸収されるかを計算し、「ぎんが」によるX線観測が1年程のちに可能であることを示した。
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