超新星爆発の際に生じると考えられているRayleigh Taylor不安定性の三次元シュミレ-ションを行うために、Roe法による流体コ-ドを完成させた。このコ-ドを、現実的な星のモデルに適用するためには、10ケタにも及ぶ密度範囲を考える必要がある。そこで、最初は星の中心部のみを取り扱い、衝動波が計算機の境界に来るたびに、メッシュを2倍にするというテクニックを使うと、約10回程度のrezoningで、衝動波が星の表面に達する。使用したメッシュは〜(200)^3で、星の8分1の領域のみを考えた。比較のためにN=3のポリトロ-プに対しても計算を行ったが、この場合は予想通り相当のゆらぎを速度と圧力に与えてもゆらぎは成長しなかった。しかし、現実的な星の分布では、(C+O) are とHe-Coreの所で、密度の大きなギャップがあるため、ゆらぎは〜10%程度の初期のものが、非線型段階にまて十分成長した。結果は本論文としてまとめているとともに、既に会議プロシ-ディングとして、英文で発表している。 SN1987Aでは、爆発残骸の形状が球対称ではない事が知られている。原因は、爆発自身が非球対称なのか、あるいは、爆発と等方的だが、星が非球対称なためと考えられる。前者の可能性を考えるために、連星中性子星の合体をシュミレ-トした。この時は、重力をも入れた三次元コ-ドを用いた。結果は、状態方程式の軟さによる。軟い時には、合体しても何も起らないが、軟いと、ジェット状の爆発が起る事がわかった。
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