研究課題/領域番号 |
01659508
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10093428)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 膜融合 / 画像処理 / 膜容量 / 同時測定 / パッチクランプ / ビデオマイクロスコピ- |
研究概要 |
本研究の目標は申請者が開発中のマルチ計測光学顕微鏡を開いて、シナプス小胞程度のサイズ(0.1_Cum)をもつ膜小胞一個の膜融合のの過程をパッチクランプ下で、画像、容量、電流の各パルメ-タ-を同時測定して微視的に解析することである。本年度は主としてそのハ-ドウェア部分の完成を目指して、以下に述べるような性能を得ることができた。 (1))ビデオマイクロスコピイ:市販の倒立型顕微鏡(オリンパスIMT-II)の光学部分を改良し、高感度CCDカメラ、イメ-ジインテンシファイヤ-と組み合わせることにより、最終倍率5万倍(約10mm/Px)の画像を得ることができた。視認可能なサイズは約50nm程度であるが、コンピュ-タ画像処理により10nm程度の変位検出が可能であり、シナプスト胞程度の粒子の動きや形の変化が追附可能となった。 (2)膜容量、膜電流の計測:10KHg(20mV)の生弧波で2相ロックインアップを駆動し、これをパッチクランプアップの保持電位に付加することにより、1fF/200mV感度で膜容量の変化を測定することができた。雑音は0.1fF以下なので、直径0.1μm程度の膜小胞一個の融合に伴なう膜容量化(>0.1fF)を直接測定することが可能となった。また電流出力を2KHgのロ-パスフィルタ-で分離することにより、抵抗変化に基づく膜電流を同時測定することができるようになった。 以上のように、画像、容量、電流の三つのパラメ-タがほぼ目標としていた感度で同時測定できるようになった。今後はこれらを統合、解析するソフトウェアを完成させるとともに実際の膜融合に応用してその微視的解析を進めていきたい。
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