研究課題/領域番号 |
01840007
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大門 寛 東京大学, 理学部, 助手 (20126121)
|
研究分担者 |
井野 正三 東京大学, 理学部, 教授 (70005867)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1989年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
|
キーワード | 球面鏡分析器 / エネルギ-分析器 / 分析器 / 2次元検出 / 光電子分光 / 光電子回折 / 角度分布 / 表面 |
研究概要 |
我々は「新しい球面鏡分析器」(国内及び国際特許出願中)を発明して開発してきた。この分析器の特徴は、あるエネルギ-の粒子の放出角度分布が2次元像として一度に観測できることにある。また、単に、エネルギ-分析器として使うときには従来の物より8000倍も明るい。電子の軌道は従来の物とは大きく異なる楕円軌道であり、分析器の構造も半球型のグリッドと半球型の電極を組み合わせた独特のものである。 試作機については予想どおりの性能が得られ,実用化の段階に入っている。本研究の目的は、実用化に当たって予備実験中に明らかになったいくつかの問題点を解決することである。具体的には、1.新しい計算に基づき、高エネノギ-側の透過率を一様にするような電極を作製して分解能の角度依存性を無くする。2.グリッドの真球度を高め、検出の角度による一様性を高める。3.操作性を高めるため、専用のデ-タ処理装置を接続してリアルタイムで画像が見えるようにし、付加価値の向上を計る。 計画1.の電極の改造などは消耗品費で行った。大幅な設計変更であったので製作に時間がかかったが、つい最近順調に完成した。計画2.のグリッドの改造も順調に行われた。改造したものを現有の試作機と交換して透過率の角度依存性と分解能の実験を行う予定であったが、製作が遅れたため、テストはまだ終わっていない。計画3.では、設備備品費でPIASデ-タ処理装置を購入した。これは現有のパソコンに替わるもので、デ-タを取りながらリアルタイムで蓄積した画像を見ることができ、操作性は大幅に向上した。また、蓄積デ-タのカラ-表示が可能となったので、非常に見やすく、商品価値が高まった。 このように、最終的な試験はこれからであるが、計画は順調に行われており、成果は確実である。
|