配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1989年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
構造用セラミックスの保証試験について,試験後の最小強度S_<fmin>が要求強度S_d以上となり,かつ合格率(保証試験で破壊しない確率)が最大となるような最適試験方法について研究した。主な成果は次の通りである. 1.まず基本的な場合として,応力分布が均一な場合の最適試験方法をしらべた.これより,除荷速度としては試験装置の性能等の点から実現可能な最大速度を採用し,試験荷重としてはこの除荷速度のもとでS_<fmin>=S_dとなるような荷重を採用するのが最適試験方法であることを明らかにした. 2.この結果に基づいて,実機のように応力分布が一般に不均一な場合の最適試験方法をしらベた.これより,除荷速度としては実現可能な最大速度を採用し,この速度のもとで応力最大の点でS_<fmin>=S_dとなるような試験荷重を採用するのが,不均一な応力分布の下での最適試験方法であることを明らかにした。 3.保証試験効果に対するKーV特性(K:応力拡大係数,V=da/dt:き裂進展速度)をコンピュ-タシミュレ-ションでしらべ,実際上重要な除荷速度が臨界速度以上の場合には,第1領域のKーV特性を第2,第3領域まで外挿して試験後の最小強度や合格率を計算しても大きな誤差を生じないことがわかった. 4.保証試験を行う上できわめて重要な臨界除荷速度について,その推定法を考案し,実験によりこの推定法の有効性を確認した. 5.セラミックス軸受球に保証試験を適用するための基礎として,Si_3N_4球のリングクラック発生強度や最終破壊強度の確率特性等を実験的にしらベ,その特性を説明し得る理論を構築した. 6.Si_3N_4軸受球の保証試験を行い,保証試験における除荷速度の重要性を実験的にも確認した.
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