研究分担者 |
後藤 徹 三菱重工(株), 高砂研究所, 主務
横幕 俊典 (株)神戸製鋼所, 機械研究所, 主任研究員
中井 善一 (中井 喜一) 神戸大学, 工学部, 助教授 (90155656)
星出 敏彦 京都大学, 工学部, 助教授 (80135623)
大谷 隆一 京都大学, 工学部, 教授 (50025946)
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研究概要 |
1.リニアイメ-ジセンサによる干渉縞の測定解析をもとにした微小変位測定装置を試作し,これを電気油圧サ-ボ疲労試験機とリンクさせることから,段階的に荷重を変化させたときの変位の自動測定が可能となった。これをシステムAとする.このシステムによる変位分解能は1nmに達する. 2.繰返し負荷中での自動計測を可能とするため,半導体レ-ザを光源として用いたシステムBを構築した.荷重波形と同期させた電気信号によりレ-ザ光をチョップする方法で,半導体レ-ザの温度を±0.5 ^°C以内に制御すれば変位計の光源として応用できることが明らかとなり,荷重周波数30Hzにおいても充分な精度が得られた. 3.HeーNeレ-ザ光を機械的にチョップする同期シャッタ-を組み込むことにより,繰返し負荷中の動的変位測定を可能とした.これをシステムCとする.このシステムは周波数3Hzまでの低周波数の場合に有効である. 4.軟鋼における微小疲労き裂あるいは微小予き裂にシステムAを適用し,微小き裂の伝ぱ開始条件および伝ぱに伴うき裂閉口の形成挙動を測定し,き裂の停留条件を明らかにした. 5.フェライト・マルテンサイト二相鋼など複合組織鋼の平滑材において,微小疲労き裂の開閉口挙動をレ-ザ干渉変位計を用いて測定し,き裂と微視組織との相互作用をき裂開閉口の観点より検討した.また,き裂開口応力はき裂の屈曲度と密接に関係しており,破面荒さ誘起き裂閉口の役割が大きいことが明らかとなった. 6.複合材料として炭化ケイ素ウィスカ-強化アルミニウム合金を取り上げ,平滑材および切欠材の微小き裂開閉口挙動を測定し,その結果をもとにき裂とウィスカ-の相互作用について検討した.
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