研究課題/領域番号 |
01850032
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井川 直哉 大阪大学, 工学部, 教授 (60028983)
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研究分担者 |
藤田 勉 日立造船(株)技術研究所, 電子情報システム研究室, 主管研究員
打越 純一 大阪大学, 工学部, 教務員
島田 尚一 大阪大学, 工学部, 助教授 (20029317)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1990年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1989年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 直進運動精度 / 直線基準 / 運動精度 / 真直度 / レ-ザ-ビ-ム / エラ-モ-ション / 運動精度測定 / レ-ザビ-ム / 真直度測定 / 姿勢制御 |
研究概要 |
物理的な直線基準として、レ-ザ-ビ-ムなどの、光線を利用した直進運動体の高精度運動誤差測定法を提案し、実験的に種々の検討を行った結果、次のことが明らかになった。 1.4分割フォトダイオ-ドとピエゾアクチュエ-タを用いて、直線基準となるレ-ザ-ビ-ム中心からの偏差を検出できるポジションセンサを開発した。本センサの分解能は約3nm、周波数応答は約200Hzであり、工作機械のテ-ブルなどの直進運動誤差をナノメ-トルレベルで検出することが可能である。 2.開発したポジションセンサを用いて直進運動体上の1点における運動誤差成分を2次元に検出する実験を行なった。その結果、エアスライドや油静圧スライドなどの直進機構のエラ-モ-ションは、垂直・水平方向共に、100mm当たり0.05〜0.1μmであるが、その再現性は極めて高く3nm程度であった。 3.平行な2本のレ-ザ-ビ-ムを直線基準とし、直進運動体の2点における直進運動誤差を2次元的に検出することによって、ロ-リング角を除いた直進運動誤差成分を分離して検出することができた。また、3本の平行レ-ザ-ビ-ムを基準にすれば全運動誤差成分を分離して検出することができる。 4.以上のように、光線基準を直線基準として利用すれば直進運体の運動誤差をナノメ-トルレベルで評価することが可能である。しかし、現在のところ、直線基準となるレ-ザ-ビ-ム自体の安定性は、約1分間程度の、短かい測定時間に対しては十分であるが、大型の機械要素や加工中の工作機械要素の直進精度を評価するには不十分である。主としてレ-ザ-ビ-ムの安定性を低下させる原因はレ-ザ-管の熱変形と光路中の空気流であり、本手法の実用化のためには、これらの影響を除いた高安定のレ-ザ管の開発が必要である。
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