研究分担者 |
斉藤 忍 石川島播麿重工業(株), 技術研究所, 研究員
岩壺 卓三 (岩壷 卓三) 神戸大学, 工学部, 教授 (00031097)
市川 保正 東京大学, 工学部, 助手 (40134473)
川田 達雄 東京大学, 工学部, 助手 (00010851)
松本 洋一郎 東京大学, 工学部, 助教授 (60111473)
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研究概要 |
遠心羽根車がケ-シングの中で歳差運動をしながら回転する(オ-バ-ハング羽根車の振動を模擬)とき,羽根車に働く圧力分布が形成する流体力と流体モ-メントを測定する試験機を開発することを目的としている.平成元年ー2年に行なった研究の成果は以下の通りである。 ◎平成元年度: 1.試験機の仕様決定,設計,製作および組み立てを行なった。 2.デ-タ収録・演算システムの設計を行なった。 ◎平成2年度: 1.計測装置およびデ-タ収録・演算システムを構成し,併せて必要なデ-タ処理用ソフトウェアを作成した。 2.予備実験 試験機と計測装置,デ-タ収録・演算システムを総合的に調整し,各種の予備実験を実施して試験機の特性を把握した。 3.供試羽根車による流体力実験 三次元モデル羽根車(直径350mm)を用い,これを羽根付け及び羽根無しディフュ-ザ中に組み込んだときの流体力,流体モ-メントを測定した。それらの実測値を整理した結果,試験機,計測装置およびデ-タ収録・演算システムは予期した機能を発揮できることが判った。 ◎本試験装置によって得せれた知見の概要: a.歳差運動によって遠心羽根車に誘起される力とモ-メントを実測した結果,羽根横が軸系の曲げ固有振動数の2倍以上の高速で回転するとき,羽根車に働くモ-メントが軸を励振すること,すなわちモ-メナト励振が起こり得ることが明らかになった。 b.羽根車に誘起される力とモ-メントは,羽根車流量によって僅かな影響を受けるが,むしろ羽根車シュラウドとケ-シングとの隙間の大きさによって大きな影響を受けることが分かった。
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