配分額 *注記 |
17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
1991年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1990年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1989年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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研究概要 |
1伝熱管寸法を微細化したものを並列に多数並べ,それに直角方向に細線を編み込むことによって連成乱流促進体とする熱交換器を製作した.管外作動流体を空気として,伝熱管ピッチ,編み込み細線径,編み込み細線材料等を,種々変化させて実験を行い,基本的な伝熱性能を明らかにした.また編み込み細線のフィンとしての効果と乱流促進体としての効果を定量的に明らかにした.単位体積当たりの熱伝達係数では従来のル-バ-フィン型熱交換器の10倍以上の値が得られた. 2本熱交換器における伝熱促進機構を明らかにするため,30倍のスケ-ルアップモデルを製作した.粘度の大きいシリコンオイルを作動流体として用いてレイノルズ数を合わせ,極細管まわりの局所熱伝達係数の分布を測定した.編み込み細線がない場合と比較した結果,編み込み細線の存在により全域で伝熱が促進されるが,特に編み込み細線と極細管が接する位置周辺で著しいことが明らかとなった.連成乱流促進体の機能を解明するため,光ファイバ-・レ-ザ-・ドップラ-流速計(LDV)により速度場の測定を行った.極細管と編み込み細線で形成される間隙にレ-ザ-ビ-ムを導入するため,伝熱実験装置と同寸法でパイレックスガラス製のテスト部を作成し,これと屈折率が等しいヒマシ油(温度37℃)を作動流体とした.局所熱伝達係数を測定した点に対応する極細管表面近傍で,平均速度と乱れ強度に関する測定を行った結果,極細管表面に垂直方向の乱れ強度と熱伝達とは明確な対応関係を示すことが明らかになり,編み込み細線の連成機能も確認された. 3本伝熱エレメントを凝縮器に応用した場合の伝熱性能を明らかにするため,管外作動流体を水蒸気とした実験も行った.本伝熱エレメントは蒸気の摩擦力を利用できる構造を有しており,最大200kW/(m^2K)に及ぶ熱伝達係数が得られた.
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