研究課題/領域番号 |
01850050
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
尾添 紘之 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10033242)
|
研究分担者 |
小竹 進 東京大学, 工学部, 教授 (30013642)
藤井 哲 九州大学機能物質科学研究所, 教授 (20038574)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1990年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
|
キーワード | 単結晶引上げ / 熱プロセス / 液晶 / 鉛直磁場 / 自然対流 / ハルトマン数 / チョクラルスキ-法 |
研究概要 |
チョクラルスキ-単結晶引き上げ精製法において製品である単結晶棒の品質やその純度、半導体としての混入物質の濃度分布等に融液の流動状態が大きく作用することが知られているが、液固相変化過程においてそれがどのような影響をなすのか明らかでない点が多いのが実情である。本研究においては単結晶製造熱プロセスの基本的特性を学問的レベルにおいて把握し、この改善を目指して種々の試験的試みを行おうとするものである。初年度においては、まず、シリコンオイルを使い、アクリル円筒容器に入れ、外部より加熱し、液上面に回転する低温円筒を置き、流れと温度の可視化のために液晶微粒子を混入した。この結果、全体の流動形態は無次元数のGr/Re^2によって支配され、この値が大きいときは、低温円筒下部に周期的下降流が生じ、この値がある臨界値より小さいときは、低温円筒に向かって上昇する周期的上昇流が生じることが初めて明らかとなった。一方、軸対称円筒場内に低プラントル数流体が流れ、かつ軸方向に鉛直磁場が作用する際の準三次元数値解析を行った。その結果、磁場が強くなるにつれ、平均ヌセルト数は、ハルトマン数Ha=1000において、1.03〜1.07にまで低下していった。本年度においては、昨年度購入した卓上型の単結晶製造装置を用いて、実際にルツボ内に実験材料として「すず」を充填し、溶解し、上方より種を下降させ、液面に接し、固化を試みた。しかし、液温が高すぎ、用意した種すずが溶失してしまうことが重なった。その後、種々の試行を重ね、すずの固化が出来るようになり、現在、長さ10cmのすずの固体棒を得ることが出来るようになり、ほぼ固化実験のノウハウが取得できた。また円筒三次元数値解析プログラムを完成し、横磁場下の混合対流が解けるようになり、チョクラルスキ-対流の解析と実験のめどがたった。
|