研究課題/領域番号 |
01850065
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
|
研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
星 陽一 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (20108228)
|
研究分担者 |
平田 豊明 大阪真空機器製作所, 主任
鈴木 英佐 東京工芸大学, 工学部, 講師 (60113007)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1990年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | スパッタ形イオン源 / プラズマ源 / 対向タ-ゲット式スパッタ法 / イオンビ-ムデポジッション / 金属イオン / 窒化鉄薄膜 / CoーCr薄膜 / 酸化物超伝導体薄膜 / 対向タ-ゲット式スパッタ / 高速スパッタ / 酸化物高温超伝導体 / ビ-ム・プラズマ相互作用 / 薄膜 / 酸化物超伝導体 / イオン源 |
研究概要 |
本研究では対向タ-ゲット式スパッタ法を利用した大電流金属イオン源の開発と、その酸化物超伝導体薄膜などの薄膜合成への応用を試みた。 対向タ-ゲット式スパッタ形イオン源のイオン引き出し系を従来の多口形から単口形に変更することによって厚いタ-ゲットを使用できるようにするとともに、高密度プラズマそのものを膜形成槽に引き出す方法を検討した。その結果、この方法は従来のイオン源に比べて数倍高いイオン密度のイオンを基板上に取り出すことができることが明らかになった。さらに永久磁石を用いてプラズマ収束磁界を印加する方式を採用することで、この対向タ-ゲット式スパッタ形プラズマ源の大幅な小型化を実現することができた。しかし、当初、計画した熱電子放出源,及びRF電界を用いて高密度プラズマを生成する方法は熱輻射等の問題で実用的ではないことがわかった。 これらのプラズマ源を用いて、実際に窒化鉄薄膜、CoーCr薄膜、さらにYBaCuO薄膜の合成を試みた。窒化鉄薄膜の合成では基板に入射するイオンの量及びエネルギ-が増すと結晶粒の成長が抑制され、良好な軟磁気特性を持つ膜が得られること、CoーCr薄膜の作製では結晶粒の極めて小さな非晶質に近い膜が形成されることなどが明らかになった。YBaCuO薄膜の合成では、得られた膜の組成が膜作製条件により著しく変化し、Cuの不足した膜しか得られないという問題が生じた。そこで、その原因を明らかにするため、小さなタ-ゲットを用いた場合でも、低ガス圧中で高速スパッタ可能な小型タ-ゲット用対向タ-ゲット式スパッタ装置を開発し、これを用いてスパッタ時に生じる膜の組成ずれの原因を調査した結果、YBaCuOのスパッタにおいては、スパッタ放出される粒子の組成が放出角度によって大きく異なるため、このことを充分考慮して膜を作製する必要があることが明らかになった。
|