研究課題/領域番号 |
01850083
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山越 憲一 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (40014310)
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研究分担者 |
安藤 譲二 北海道大学応用電気研究所, 講師 (20159528)
柴田 正廣 北海道大学, 応用電気研究所, 助手 (60158954)
神谷 瞭 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (50014072)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 容積補償法 / 非観血的連続血圧 / 浅側頭動脈 / 無拘束生体計測 / 空圧サ-ボシステム / 光電容積脈波 / 日常生活モニタ / Electro-pneumatic Converter |
研究概要 |
研究計画に示した各項目に関いて、以下の研究成果が得られた。 初年度前半では、(1)試作電空変換器を用いた予備実験の結果、空気圧サ-ボ方式による非観血的連続血圧測定が容積補償法により可能であること、(2)カフ形状を工夫することにより橈骨動脈や浅側頭動脈などの表在動脈の血圧波形が計測可能であることが明かとなった。そこで初年度後半では、無拘束連続血圧測定のための空気圧サ-ボ方式を用いた携帯型システムのハ-ド・ソフトウェア開発を行った。血圧測定部位は、日常生活を妨害せず自動車運転等の日常作業にも拘束を受けない頭部浅側頭動脈とし、システムの全体構成は、(a)近赤外光を用いた光電的反射形容積検出と、マイクロエアポンプ及び高速ピエゾバルブを用いてカフ圧制御を行う胸部ユニット、(b)測定の自動化、検出信号の演算処理、血圧・心拍数デ-タの収録を行う本体ユニット、及び(c)マイクロコンピュ-タまたは専用処理装置によるデ-タ再生・分析ユニットとした。(b)ユニットでは計測された制御カフ圧(連続血圧曲線)から一心拍毎の最高・平均・最低血圧と瞬時脈拍数が演算処理され、最高6万心拍分のデ-タが半導体メモリ-ICに収録される。(c)ユニットでは記録デ-タを読みだし、一心拍毎または一分平均のトレンド表示やヒストグラム表示が行われる。 次年度前半では、超小型電空変換器内蔵型カフを新たに開発し圧力制御性能の向上を図ると共に、上記(a)ユニットの携行を不用とする改良が加えられた。次年度後半では、カテ-テル検査施行患者を対象として、直接法との同時測定により本システムの精度検討を行うと共に、日常生活や自動車運転中の長時間モニタ、及び自転車エルゴメ-タによる運動負荷試験など幅広い使用を試みた。その結果、臨床的に興味ある様々な知見が得られると共に、外光や機械的振動、体位変換など様々な外乱に対しても安定して各デ-タが収録可能であることが確認された。また、頭部動脈を測定対象としているため被測定者の行動を拘束しない上、対象血管を局所的に圧追するため鬱血などの心配もなく、長時間無拘束連続血圧計測システムとしての有用性・実用性が確認された。 以上、本研究は平成元年・2年度の2ヶ年に渡る研究計画に対して十分満足すべき研究成果が得られ、今後多方面の研究分野に使用されることが期待される。
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