研究課題/領域番号 |
01850134
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
下村 波基 岐阜工業高等専門学校, 建築学科, 助教授 (30179014)
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研究分担者 |
篠田 剛 名古屋大学, 工学部, 講師 (10023269)
櫨 忠夫 SSコーポレーション, 専務取締役
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 遅れ破壊 / 拡散性水素 / 水素チャ-ジ / 高力ボルト / 不完全ネジ部 / 拡散方程式 / ボロン / AE解析 |
研究概要 |
外部環境からの拡散性水素の高力ボルトへの侵入過程とネジ部への拡散・集積の過程は未だ明らかではないことから、1.拡散性水素の外部から侵入メカニズム、2.ボルト軸内に侵入した拡散性水素の切欠部への集積メカニズムの解明、3.高力ボルトの遅れ破壊試験法の確立を目的にした。 1.では、2.4%塩酸と2%硫酸を電解液に、定電圧電流電源を用い高力ボルトを陰極チャ-ジする事により拡散性水素を発生させ、電解溶液の差異をみた。 2.では、拡散性水素の集積が、濃度勾配のみならず、応力勾配にも関係すると考えられているので、拡散方程式に応力の項を組み込みボルトの不完全ネジ部及び首下部の拡散性水素の挙動を解析した。この解析結果は、拡散性水素がボルト内に存在するとき応力集中している箇所へ集積することを示し、実際暴露された高力ボルト内の拡散性水素分布と一致した。 3.では、過去に遅れ破壊したF13T高力ボルトと同等品を用いてその遅れ破壊発生状況の確認を次に示す方法により行なった。(1)粒界に偏析し、結晶間の結合力を弱めるとされているボロンが添加されている素材を対象にした。(2)試験体である高力ボルトの不完全ネジ部に切欠を挿入し、その箇所を適度な電流密度を与え水素チャ-ジした試験体を載荷装置に組み込み、導入軸力を実験変数にして遅れ破壊発生までの時間を測定した。(3)載荷装置にAE解析装置を組み込み、拡散性水素を内蔵した高力ボルトの亀裂の発生と伝播を観測した。 以上の研究成果より高力ボルトの遅れ拡散性水素の存在に影響されており、これは大気中の酸性雰囲気と適度な水分とにより1.で示した局部的な化学反応により拡散性水素が発生しうること、また素材により遅れ破壊が発生しないことからボルト素材の切欠感受性も深く関わっていることが明かとなった。
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