配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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研究概要 |
セラミック材料に代表される機能性材料の多くは,胞性あるいは準胞性挙動を示すため,従来の塑性加工法を利用することが難しく,新しい成形法(NearーNet Shaping)が必要である。一方,粉体成形法では,線材化・板材成形において形状の一様性・高密度化等の面で大きな問題がある。制御破砕成形法は,これらの方法の代る新しい成形方法であり,本研究前の予備研究および3年間に渡る本研究によって,(1)NiあるいはSUS316系の金属シ-スに封入することによって,直径約300μmの複合線材および板厚50〜100μmの板材成形が可能であること,(2)金属シ-ス1αーAl_2O_3線材の場合,アルミナ初期焼結体の密度が低い程,せん断破砕開始時期が早まり破砕粒径も微細化し,また破砕から流動に遷移する際に破砕成形体からの内部圧力が増大し,その後は圧密化に伴う粒子流動と破砕との協同プロセス(圧下率が約70%〜95%の範囲)となること,(3)破砕によって初期焼結体の平均粒径(0.9μm)が0.μm以下となり急速に新生面が拡大するため,焼結温度の低減・異常粒成長防止効果など種々の微構造制御因子が活性化することがわかった。特に本研究を通じて得られた興味深い点は,制御破砕成形後のグリ-ン成形体密度が91〜92%T.D.に達し,短時間固相焼結し約30分〜1時間)で99%以上の高ち密化が可能であるという事実であり,通常のセラミック高温成形ではバインダ-ゆえにもとのセラミック材料としての性能を犠牲にして成形性・焼結性を上げようとする方向と好対照であり,今後のバインダ-レスのセラミック成形法に1つの方向性を与えたものと考えられる。
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