研究課題/領域番号 |
01850160
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 名古屋工業大学 (1990) 北海道大学 (1989) |
研究代表者 |
大塚 俊明 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (20113532)
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研究分担者 |
池田 照樹 日本分光工業(株), 光応用技術応用研究課, 課長
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | レ-ザ- / ラマン分光 / 鉄鋼 / さび / 酸化物 / 水酸化物 / 遠隔測定 / 光ファイバ- / 鋼 / 腐食 / リモ-ト操作 |
研究概要 |
1.目的:レ-ザ-ラマン分光法は、可視光領域での光励起に続く可視光の散乱を利用した振動準位測定法であり、種々の環境下にある材料の"その場"評価法として利用価値が高い。光を用いる表面測定においては、光路上にサンプル点を置く必要があり、試料位置の制約が大きい。しかし、光ファイバ-を用い、試料位置に光路を持っていくようにすれば、その応用範囲は非常に広がってくる。本研究では、光ファイバ-をラマン分光装置に結び付け、レ-ザ-光ならびに分光器の光路とは離れた位置にある金属材料の表面腐食生成物の組成同定が可能となる、遠隔操作型の組成分析手法を確立することを目的とした。 2.装置の試作:遠隔ラマン分光のための基本装置を開発・作製した。試作した遠隔測定装置は、主分光器ならびにレ-ザ-に、光ファイバ-を介して結合される小型分光器ならびに小型分光器の脇に置かれたレ-ザ-光集光系からなっている。当初の目的の通常のラマン分光器の光路からはまったく離れた測定には、つまり遠隔測定は十分行なえるものであることを確認した。 3.測定結果:試作した装置を用い、切りだすことが不可能なさび層で覆われた鉄鋼試片のさび組成同定を行なった。(1)大面積の普通鋼の塩水デップで生成したさび:主にβーFeOOHからなるさび層を検出した。(2)ガスボンベの蓋のさび:塩素ガスがある環境下に長年放置されたいた窒素ガスボンベの蓋の部分を測定し、βーFeOOHならびにFe_3O_4からなるさびを検出した。(3)ガススト-ブの蓋の裏のさび:ガスの炎に長年曝されていた蓋の部分からαーFe_2O_3ならびにFe_3O_4からなるさびを検出した。(4)登山用ピッケルのさび:ブロ-ドであるがγーFeOOHからなるさびを検出した。
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