研究課題/領域番号 |
01850162
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
近藤 建一 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (50111670)
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研究分担者 |
尾崎 仁 (株)トライエンジニアリング, 代表取締役
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
1990年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 衝撃焼結 / 永久磁石材料 / ナノ組織材料 / 磁場中焼結 / 大電流パルス / 高速現象計測 / 衝撃波 / 永久磁石 / 希土類磁石 |
研究概要 |
平成元年度では、火薬を用いて飛行体を加速し、磁場中に置かれた金型内の試料粉末に衝突させ、瞬時に固化させる衝撃焼結装置を開発・製作した。光ファイバ-を利用した新しい方法による飛行体速度計測置を装備しており、従来の光学的計測法に比べ、分解能が高くまた安定性の高い速度測定を行うことができた。本装置における最高速度は、10grの飛行体に対して60grの火薬量で1.9km/sであり、設計値よりも25%程度の余裕があることが分かった。一方、より低速度の領域での実験には、火薬燃焼室の形状と容積を改善する必要があることが分かった。また、発生磁場の強さの計測は、標準サ-チコイルを期限内に用意できなかったため行っていないが、所定の磁場発生には余裕があるものと思われる。 衝撃焼結実験には、関東電化社製の超微細鉄粉を原料として用いた。この粉末はアスペクト比が10〜30の針状であり、7t/cm^2の加圧によっても密度32%の成形体しか得られず、衝撃焼結において過剰温度上昇が予測された。そこで、種々の分散剤と超音波撹払拌及び配向沈澱の組み合わせによって41%まで上昇させることができたが、依然として温度上昇が激しいために、得られた最高密度は71%であった。複合飛行体を用いた段階的圧縮によって温度抑制を行ったところ、最高密度は92%まで上昇した。今後、磁場中にて粒子の配向させながら充填するなど、一層緻密な成形体を作製する技術開発が必要であることが分った。 SEMによる微細組織観察では、粒成長が見られず、衝撃焼結現象と理論のセラミックスの比較・考察から、ナノ組織永久磁石を得ることができる見通しを得た。表面処理、添加物効果、粒界組織と磁場との関係などは未だ明かでなく、磁石の特性向上には、一層多くの実験的研究が必要であることが分かった。
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