研究分担者 |
村木 秀昭 トヨタ中央研究所, 主任研究員
瀬川 幸一 上智大学, 理工学部, 助教授 (60053675)
八尋 秀典 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (90200568)
水野 哲孝 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教授 (50181904)
井川 一成 東ソー株式会社化学研究所, 第一研究室長
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
本研究では、銅イオン交換ゼオライト触媒を用いる一酸化窒素の直接分解プロセスの開発を目的として,平成元年度から平成三年度にわたって以下の成果を得た. 1.高活性NO分解触媒の開発. (1)NOの分解反応には銅イオン交換ZSMー5ゼオライト(CuーZSMー5)が最も高活性であった. (2)酢酸銅を用いた繰り返しイオン交換法あるいは硝酸銅にアンモニアを添加する交換法により、ZSMー5ゼオライト中に100%以上の銅イオンを担持できた.得られた銅イオン交換体の活性はイオン交換率にともなって増加した. (3)銅イオン交換ZSMー5のNO分解活性はO_2が共存すると大きく低下した.また,CO_2の共存は分解活性には何の影響も与えないこと,H_2Oの共存は活性を可逆的に低下させ,SO_2の共存は活性を不可逆的に低下させることがわかった. 2.触媒反応機構および銅イオン状態の解明. IR,ESR,燐光,TPD,CO吸着測定から以下のことを明らかにした. (1)ゼオライト中にイオン交換されたCu^<2+>イオンは高温排気処理によりCu^+もしくはCu^+ーCu^+に還元される. (2)773Kでの酸素処理後,約40%の銅イオンがCu^+として存在する, (3)Cu^+上に吸着したNO^ー種が分解反応の中間体であり,分解反応はCu^+とCu^<2+>のレドックッスによって進行する, 3.酸素過剰下における炭化水素によるNOの選択還元反応. (1)CuーZSMー5を用いた炭化水素による酸素存在下でのNOの選択還元反応が低温(473ー573K)で進行することを見い出した.また,この反応はSO_2の添加によっても進行する.
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