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ベンゼンの気相ニトロ化プロセスの実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01850188
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 有機工業化学
研究機関東京工業大学

研究代表者

小野 嘉夫  東京工業大学, 工学部, 教授 (10016397)

研究分担者 佐藤 洋  住友化学工業(株), 愛媛研究所, 主任研究員
鈴木 栄一  東京工業大学, 工学部, 助手 (90183417)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1989年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
キーワード気相ニトロ化反応 / ポリシロキサン / 固体酸触媒 / ベンゼン / 二酸化窒素
研究概要

含浸法で調製したシリカ担持m-ニトロベンゼンスルホン酸触媒を用いてベンゼンの気相ニトロ化反応(2C_6H_6+3NO_2→2C_6H_5NO_2+NO+H_2O)を行なうと、200℃を越える反応温度では触媒の寿命が短い。この原因は、高温では触媒有効成分であるm-ニトロベンゼンスルホン酸がシリカ担体から脱離することにあると考えられる。そこで、触媒有効成分が担体に化学的に結合した固体酸の調製を行ない、高温での反応における触媒活性の持続性を調べた。まず3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(1)とテトラエトキシシラン(2)を種々の比(1)/(2)=0.053〜0.54で光縮合重合し、次いでメルカプト基をクロム酸(VI)で酸化することにより3-スルホプロピル基を有するポリシロキサン(3)を合成した。(3)の酸量は1〜2mmolg^<-1>、表面積は310〜550m^2g^<-1>であった。(1)/(2)=0.25のものがベンゼンの気相ニトロ化反応で最も高い触媒活性を示し、反応温度170℃において、流通時間14hにもわたって定常活性が得られ、ニトロベンゼン収率は67%であった。シリカ担持m-ニトロベンスルホン酸触媒を用い、200℃で反応を行なうと、定常活性は3hしか得られない。しかしながら、(3)((1)/(2)=0.25)は9hにもわたって定常活性(ニトロベンゼン収率85%を示し、高温で活性が長時間持続する触媒であることが判明した。
(3)の熱安定性を調べるために、窒素気流下、種々の温度(170〜300℃)で(3)((1)/(2)=0.25)を16hで加熱したものを用いてベンゼンの気相ニトロ化反応を170℃で行なった。ニトロベンゼン収率は、170〜300℃の範囲では加熱温度にはほとんど影響されないが300℃を越えると急激に低下した。固体酸性をもつ陽イオン交換樹脂、例えばAmberlyst-15は、190℃以上では酸触媒活性を示さない。これらのことより3-スルホプロピル基を有するポリシロキサンは、高温での使用に耐える優れた固体酸触媒であることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鈴木栄一,田部井一浩,小野嘉夫: "スルホプロピル基を有するポリシロキサンの合成と酸触媒活性" 日本化学会誌. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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