研究課題/領域番号 |
01850193
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松村 功啓 京都大学, 工学部, 助教授 (60026309)
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研究分担者 |
木瀬 直樹 京都大学, 工学部, 助手 (90177824)
柏村 成史 京都大学, 工学部, 助手 (50152632)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1990年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 電極反応 / ピロリジン / 光学活性 / ピペリジン / 電極酸化 / 電極還元 / アルカロイド / 脱シアノ化 |
研究概要 |
電極反応を利用して含窒素化合物の合成研究を行い、以下の成果を得た。 I)環状アミンの窒素原子上およびα位置換基がα′位に導入されるアルキル基の立体化学に及ぼす影響を系統的に検討し、窒素原子上の置換基が嵩高いときに極めて高い立体選択性が得られることを明らかにした。この結果、光学活性の置換ピロリジン誘導体の新規合成法が拓かれた。 II)電極酸化を利用して、ピペリジン骨格のα、β、γ位を活性化してグリニャ-ル試薬およびアルキル銅試剤を反応させることにより、αおよびγ位へアルキル基を選択的に導入できることを見い出した。 III)電極還元脱シアノ化の効率的条件を見い出し、この反応を利用してαーアルキルピロリジンおよびピペリジン誘導体の新しい合成法を開拓した。また、αーシアノ環状アミン誘導体の窒素原子上の置換基がベンゾイル基のとき脱シアノ化ではなくNーC結合の開裂が起こり、開環生成物が得られることを見い出した。 IV)カルバメ-トのα位を電極酸化を利用することによりチオフェニル化し、次いで電子移動型還元剤を用いれば電子移動が起ってチオフェニル基が脱離、αーアミノカルバニオンが生成することを見い出した。このようにして生成したαーアミノカルバニオンは求電子剤と容易に反応し、結果として、窒素原子のα位に求電子剤を導入できた。また、α位に燐原子を含む置換基を導入することによりα位にビッティヒ型反応を起こすこともできた。
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