研究課題/領域番号 |
01850201
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
五十野 善信 (1990) 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30135321)
藤本 輝雄 (1989) 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30023112)
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研究分担者 |
宮木 義行 東ソー(株)科学計測事業部, 主任研究員
肥後 裕仁 東ソー(株)生物工学研究所, 室長
佐々木 博朗 東ソー(株)生物工学研究所, 所長
瀬 和則 福井大学, 工学部, 助教授 (00154633)
五十野 善信 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30135321)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1990年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | )ポリ(N,Nージメチルー4ービニルフェネチルアミン) / ブロック共重合体 / ポリ(アミノスチレンーbースチレン) / N.Nージメチルー4ービニルフェネチルアミン / 高分子記憶材料 / アニオン重合 / 4級化架橋 / ポリ(N,Nージメチルー4ービニルフェネチルアミン) / 側鎖型ブロック共重合体液晶 / 4ービニルーNーイソプロペニルーNートリメチルシリルベンジルアミン / ポリ(4ービニルーNーイソプロペニルーNートリメチルシリルベンジルアミンーbースチレン) / 高性能記憶材料 / ポリ(アミノスチレンーbースチレンーgーBoiーGLy) / ポリ(アミノスチレンーbースチレンーgーZーGLyーPro) / エチレンオキシドによるスペ-サ化 |
研究概要 |
情報記録密度の飛躍的向上が期待できる分子メモリ-を実現するためには、(1)容易な着色、(2)熱的に安定な着色状態、(3)容易な退色という基本的3条件とともに、(4)薄膜の高強度化を図らねばならない。何故ならば、通常発色団の着色状態と退色状態の相互変換において構造転移をともなうので、強度が不足すると巨視的寸法変化が生じ、記録時や読み取り時にエラ-が発生するとともに、記録・消去を繰り返せば最後に膜が脆弱化してしまうからである。これらの問題を解決するためには、基体高分子に膜構造を保持する成分と発色団を導入しうる成分とからなるブロック共重合体を用い、さらに2官能発色団を用いて発色団固定と同時に基体高分子間に架橋を導入する方法が適切であると考えられる。これらの点を踏まえ、種々のモノマ-を検討した結果、N,Nージメチルー4ービニルフェネチルアミンン(PTA)が上記諸条件を満足し得るモノマ-であることが明らかとなった。すなわち、1.PTAは比較的容易に合成できるモノマ-であり、精製もさほど因難ではなく、クミルセシウムを開始剤とし、THP中ー78℃でリビング・アニオン機構により重合が進行し、分子量分布の極めて狭い重合物を得ることができること、2.PTA、スチレンの順にモノマ-を添加して逐次アニオン重合することにより、分子設計通りの構造のブロック共重合体が得られること、3.ポリ(PTA)のガラス転移温度は42℃であること、4.2官能発色団p,p'-ビス(クロロメチル)アゾベンゼン(CAB)との4級化反応は容易に起こり、膜状態で分子間架橋できること、5.ブロック共重合体CAB架橋膜は紫外線照射により容易に着色化ができ、着色状態の熱的安定性も高く、90℃程度に昇温して可視光照射することによりほぼ完全に退色化できることを見いだした。このようにブロック共重合体の2官能発色団架橋固定法の有効性が明らかとなった。
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