研究分担者 |
江川 大海 チッソ(株), 開発室, 研究員
小野 浩 チッソ(株), 開発室, 主席研究員
東 広巳 チッソ(株), 開発室, 室長
野中 敬正 熊本大学, 工学部, 教授 (50040423)
EGAWA Hiroaki Kumamoto University, Faculty of Engineering Professor (50040358)
EGAWA Hiromi Chisso Co. Yokohama Research Center, Chemicals Research and Development Group Re
東 廣巳 チッソ(株), 開発室・横浜分室, 室長
塚本 兼二 熊本大学, 工学部, 助手 (40207345)
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研究概要 |
昨年度までの結果と今年度の結果を併せて,本研究のまとめとして次のことが結論される。すなわち,ETMAを含む共重合体の電子線に対する挙動について検討した結果,次のことが見いだされた。 1)共重合体(ETMAーpCS)の分子量の大きいものほど高いガラス転移温度(Tg)を示し,かつTgと1/Mw^^ーは直線関係を示した。Tgは共重合体中のpークロロスチレン含量が増加するにつれて高くなった。 2)ETMA含む重合体の電子線に対する感度は,分子量に依存し,分子量の増加とともに向上し,ETMAの含有量が高いものほど感度は高いことが認められた。また,共重合体のコントラストは,分子量が小さいものほど高く,そして分散度の小さいものほど高い値を示した。 3)ETMAを含む共重合体の中で,EpCはEmCに比べ感度はやや低いが,コントラストはわずかに高い値を示した。また,ECはEpC,EmCに比べ電子線に対する感度は高いものの,不安定なポリマ-であった。 4)ETMAを含む重合体は,電子線に対し,後硬化現象が認められ,約60分後に飽和に達した。 5)PETMAは電子線照射によりPETMAの側鎖に位置するエピスルフィド基の開裂により,分子間の橋かけ反応が起こることが認められた。 6)ETMAにスチレン誘導体を共重合することにより,耐ドライエッチング性が向上した。 7)ETMAを含む共重合体の電子線レジストとしての解像度は,E5pCで0.6μm,E5mC5で0.45μmであった。 今後ETMAを含む共重合体は,現像液の種類,現像条件の検討やETMAと共重合させるモノマ-の種類を検討することにより,高感度,高解像度,耐ドライエッチング性を有するネガ形レジストとしての利用が期待できる。
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