研究課題/領域番号 |
01860024
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
楠田 理一 高知大学, 農学部, 教授 (90036715)
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研究分担者 |
村岡 愛一郎 アース製薬(株), 研究第三部, 研究員
三原 茂 アース製薬(株), 研究開発部, 研究第三部長
西村 昭 アース製薬(株), 研究開発本部, 専務取締役
川合 研児 高知大学, 農学部, 助教授 (60127925)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | ブリ / 類結節症 / リボゾ-ムワクチン / 生体防御能 / 血清 / マクロファ-ジ / リンパ球 / 殺菌能 / 有効性 / 貧食細胞 / 遊走能 / 貧食能 / 細胞内殺菌能 / Pasteurella piscicida / 抗原性 / 浸漬法ワクチン |
研究概要 |
【目的】類結節症に対するリボソ-ムワクチン(RBP)はホルマリン不活化ワクチン(FKC)と比較して、有効性が高く持続性も長いことを明らかにした。本研究では、RBPで免疫後のブリの生体防御能を経時的に調べた。 【方法】平均体重5.4gのブリ稚魚の腹腔内に、1尾あたり160μg RNAのRBPを1週間間隔で2回注射した。対照には1mgのFKCおよびPBSを注射した。2回目の免疫から1、2、4および6週間後に、それぞれ20尾を取り上げ、各測定に5尾ずつ用いた。血清の殺菌能は心臓穿刺法によって得た血清を用いて測定した。腹腔内浸出細胞(PEC)の集化性は腹腔内にFKCを注射3時間後に測定した。マクロファ-ジ(Mφ)の貧食能および細胞内殺菌能は腹腔内に10%プロテオ-ズ・ペプトンを注射し、48時間後に浸出したMφを用いて測定した。リンパ球(PBL)の殺菌能はへパリン処理したシリンジを用いて採血後に、比重1.077および1.062の遠心分離によって得たPBLを用いて測定した。 【結果】RBP免疫魚の血清の殺菌能は4週間後に最も高くなった。FKCでは2および4週間後にわずかに高かった。PECの集化性は1から6週間後まで差異が認められなかったが、FKCでは2週間後に最も高くなり、その後は低下した。Mφの貧食能は4週間後に最も高くなり、その後は低下したが、FKCでは差異が認められなかった。Mφの細胞内殺菌能は差異が認められなかったが、FKCでは2週間後のみ高くなった。PBLの殺菌能は2週間後のみ高くなったが、FKCでは差異が認められなかった。これらの結果から、RBPは2回目の免疫から2週間後にPBLの殺菌能を、4週間後に血清の殺菌能およびMφの貧食能を活性化して、FKCは2週間後にPECの集化性およびMφの細胞内殺菌能を活性化して、ブリを感染から防御しているものと考えられる。
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