研究分担者 |
鎌田 正幸 井関農機(株), 開発本部整地技術部, 主任
井上 英二 九州大学, 農学部, 助手 (00184739)
山中 捷一郎 九州大学, 農学部, 助手 (20038251)
鎌田 政幸 井関農機(株), 開発部整地技術部, 主任
|
研究概要 |
過去30年間のロ-タリ耕うんに関する研究成果の累積を踏まえ,更に研究を発展させ,耕うん刃の配列理論に基づいた企画設計のためのエキスパ-トCADシステムが完成した。 このエキスパ-トCADシステムの特徴は,従来の市販されていた耕うん軸よりはるかに高性能な軸を,短時間に企画設計できること,充実したデ-タベ-スの中から,設計者の目的に合った軸を選出できること,そして高速処理が可能なコンピュ-タを用いた結果として,所要動力の低減を可能とする配列が構築段階で発見されたことが挙げられる。 エキスパ-トCADシステムは,主に以下の4つの部分によって構成されている。1.ロ-タリ耕うんに関する従来の研究結果を知識情報源とした「知識ベ-ス」,2.実証実験結果および企画設計で用いられる知識を蓄積した「エンジニアリングデ-タベ-ス」,3.最適設計結論を出す「推論エンジン」,4.部品図を出力する「自動製図システム」である。設計者はこのエキスパ-トシステムを用いることにより,パ-ソナルコンピュ-タ上で,短時間に,対話方式によって最適な耕うん軸を設計することができる。 このシステムの一部分である「知識ベ-ス」は,「パレ-ト最適軸のデ-タベ-ス」を含む。この配列計算は,膨大な計算量が必要であるため,大型計算機の利用により計算を行なう。現在はさらに多くの軸種類に対応することができるデ-タベ-スの構築(耕うん刃数最大60本)のために,汎用性のある大型計算機プログラム開発に取り組んでいる。 さらに今後の重要な研究課題として,耕うん刃の配列理論により得られた結果をもとにした,トラクタの動的モデル解明が考えられる。
|