研究課題/領域番号 |
01870016
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
江橋 節郎 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 所長 (10009863)
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研究分担者 |
桑山 秀人 帯広畜産大学, 教養学部, 助教授 (40125399)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | SMSO / DMSO分画 / タンパク質分画 / 有機溶媒分画 / 硫安分画 / DMSO / アセトン分画 |
研究概要 |
我々は偶然の機会から、Dimethyl sulfoxide(DMSO)が有用なタンパク質分画剤であることを発見した。これを筋収縮タンパク質に応用した成積を概説すると、 1)DMSO分画は、本質的にはエタノ-ル、アセトン分画など他の有機溶媒分画と変わらない。即ち、温度が低いほど沈澱性が増し、イオン強度の上昇に伴って、沈澱性は低下する。但し、低イオン強度(0.04以下)では、沈澱は膨化したゲルを形成し、遠心不能となるので、実際には0.05以上のイオン強度を必要とする。 2)DMSOは他の有機容媒に比し遥かに混合熱が高いので、注意する必要があるが、10℃以下に保つことができれば、変性の恐れはない。 3)DMSO中のタンパク質沈澱性は原則として分子量に比例する。硫安の場合は酸性蛋白の沈澱性は普通のタンパク質に比し低いのが常であるが、DMSOではこの差が少い。 4)分画による変性度は硫安と変らない。分画を繰りかえした時は、DMSOの方が変性度が少い。 5)DMSO分画のpH異存性は複雑である、一般的に弱アルカリ性で沈澱注が低下するが同時に変性度も増加する。弱酸性における変性度は、主としてタンパク質自体の性質によって左右される。 6)DMSOは非電解質であるため、これによって得られた分画は、除塩などの処置を加えることなく、電気泳動などにそのまま応用できる。 以上、DMSOはタンパク質分画剤として、硫安とともに広く利用されるべき物質である。
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