研究課題/領域番号 |
01870029
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
糸川 嘉則 京都大学, 医学部, 教授 (80025593)
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研究分担者 |
近藤 久雄 京都大学, 医学部, 助手 (20205561)
横井 克彦 京都大学, 医学部, 助手 (10200883)
木村 美恵子 京都大学, 医学部, 助教授 (60025658)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
1990年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
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キーワード | 微量元素 / 必須性 / 動物飼育システム |
研究概要 |
近年医療技術の進歩により、完全静脈栄養法や経腸成分栄養法が発達し、以前には稀であった微量元素欠乏症が数多く発生するようになっている。しかし現在、リチウム、ゲルマニウム、ルビジウムのように必須性が疑われながらも証明されていない元素や錫や砒素のように必須性を証明したという報告はあっても、その元素の生理作用や元素に特異的な欠乏症が解明されていない元素も存在する。しかし、従来の動物飼育施設では種々の微量元素の混入が避けられず、未知の微量元素の必須性を証明することは因難である。一方、ニッケルやケイ素などの微量元素の必須性を証明した欧米の実験施設では微量元素の混入が防止されているが、我が国には現在この種の必須微量元素研究用の施設はなかった。昨年度は既存の動物飼育施設を改造して微量元素の混入を防いだ動物飼育システムを設置し、飼育ケ-ジ、飲料水瓶などの飼育器具を作成した。本年度は精製度の高い飼料用薬品を用いて錫欠乏、マンガン欠乏及びルビジュウム欠乏の合成飼料を作成し、試作した微量元素研究用の飼育システムにて、ラットを本欠乏飼料にて飼育し、微量元素欠乏モデル動物を作製した。同時に、従来の飼育室及び飼育用器具を用いて飼育した動物の血液、各種試料中微量元素を測定し、本設備で飼育した動物のものと比較したところ、本設備での実験群は微量元素の汚染が低下していることが確認された。また、錫の必須性の確定、これまで因難であったマンガン欠乏動物が作成できた。ルビジュウムの必須性の可能性が示された。
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