研究課題/領域番号 |
01870100
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高野 達哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (40124995)
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研究分担者 |
古川 欽一 東京医科大学, 教授 (80074508)
森 雅博 帝京大学, 薬学部, 助手 (00230079)
柳生 靖子 (柳井 靖子) 帝京大学, 薬学部, 助手 (60211611)
峰尾 千惠子 (峰尾 千恵子) 帝京大学, 薬学部, 助手 (00190710)
今中 常雄 帝京大学, 薬学部, 講師 (50119559)
佐藤 隆一郎 帝京大学, 薬学部, 助手 (50187259)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 内皮細胞 / 平滑筋細胞 / 人工血管 / 蟻酸 / 器官形成 / ダクロン / テフロン / コラ-ゲン / フィブロネクチン / エラスチン |
研究概要 |
高齢化社会が進むにしたがって、循環器系疾患は、近年、ますます重要な課題となりつつある。血管壁は、内皮細胞、平滑筋細胞、ならびに細胞間物質と他の組織と比べると、比較的単純な構成成分により構成されており、試験管内で構築するためには、最も適した組織と考えられる。 本研究は内皮細胞と平滑筋細胞の相互作用を解析することにより、培養系で血管壁を作製し、その突破口を開こうとする試験的な研究である。また、本研究は冠動脈バイパスをはじめとする4mm以下の小口径人工血管開発への道を開くことを期待している。 血管壁モデルを培養系で作製するためには、まず、支持体の上に内皮細胞と平滑筋細胞を構築することから始めなければならない。支持体としては、従来用いられてきた人工血管の素材であるダクロンやテフロンに代わり、蟻酸により細胞成分等の可溶性タンパク質を抽出したイヌ大動脈を用いることにした(高野)。この支持体には、細胞との親和性を上げるためにcollagen,fibronectin,fibrinogenなどのゲル化をコ-トした。支持体内には平滑筋を培養し、その上に基底膜に相当するcollagen層を作製し、さらに内皮細胞を培養した(峰尾)。 また、試験管内で作製したこの生体類似の人工血管をイヌ大動脈に移植したところ(古川)、従来の小口径人工血管より回存率がよく、抗血栓性効果も高いという知見が得られた。今後、より生体に近い人工血管の作製に挑戦したい。本研究は、生体類似の小口径人工血管への試薬的な試みとして充実した研究であったと考えている。
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