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収束電子回折法による結晶構造解析用エネルギ-フィルタ-系の試作

研究課題

研究課題/領域番号 01880014
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 結晶学
研究機関東北大学

研究代表者

田中 通義  東北大学, 理学部, 助教授 (90004291)

研究分担者 井上 雅夫  日本電子株式会社, 研究部EMG, 副研究員
三井田 陸郎  東北大学, 理学部, 助手 (10004376)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1989年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
キーワード収束電子回折 / エネルギ-フィルタ- / 分析電子顕微鏡法
研究概要

電子回折法は従来結晶構造を定性的に決める方法として使われてきた。われわれは、これを定量的な方法、すなわち原子位置の決定を行える方法にまで引き上げることを最終の目的としている。そのために第一に必要なことはエネルギ-フィルタ-を用いて非弾性散乱電子を取り除き、弾性散乱電子のみによる収束電子回折図形を得ることである。
今回、スキャンジェネレ-タ-によって入射電子線の角度を2次元的にコントロ-ルし、試料を通過した電子をセクタ-型エネルギ-分析装置に導びき、弾性散乱電子のみを通過させ、スキャンジェネレ-タ-からの同期信号を用いて、入射角の変化を位置の変化としてフィルム上あるいはディスプレ-上に収束電子回折図形を記録した。
この方法を、現在われわれが推進している原子位置の決定法に必要な高次ラウエ帯反射線のプロフィルから非弾性散乱を除去することに応用した。約5eV以上の非弾性散乱電子を取り除くと、バックグラウンドが顕著に減った。われわれは、はじめて動力学理論によって計算される強度と比較できる実験強度曲線を得ることに成功した。
次に、零次ラウエ帯反射の二次元的に拡がる回折強度から非弾性散乱を除去することを試みた。その結果、従来得られていた収束電子回折図形がいかに非弾性散乱電子によって不明瞭になっていたかが明らかになった。エネルギ-フィルタリングした図形にはパタ-ンが鮮明にあらわれるようになった。この結果は、次に予定している六方晶チタン酸バリウムの結晶構造解析の遂行に自信をもたらした。
今回の試作で、エネルギ-フィルタリングした回折図形が容易に得られるようになり、エネルギ-フィルタリングが定量測定に極めて有効でありかつ必須なものであるかがあらためて確かめられた。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Tsuda,M.Inoue and M.Tanaka: "Energy Filtering of Convergent-beam Electron Diffraction Patterns" J.of Electron Microscopy. 39. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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