研究課題/領域番号 |
01890009
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡山 博人 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (40111950)
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研究分担者 |
小野 泰子 大阪大学, 微生物病研究所, 教務職員(文部技官) (70194602)
永田 昭久 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50155933)
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (30156195)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
23,400千円 (直接経費: 23,400千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1989年度: 19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
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キーワード | cDNA / 発現クロ-ニング / schizosaccharomyces pombe / 異種生物間遺伝子相補 / 細胞周期 / cdc25 / cdc2 / wee1 / Schizosaccharomyces pombe / 動物細胞 / 遺伝子相補 / 酵母ベクタ- / 酵母トランスフェクション法 |
研究概要 |
動物細胞と分裂酵母を宿主とする遺伝子相補cDNAクロ-ニング法を完成した。この方法は、これまでに開発を終えた高効率完全長cDNAクロ-ニング法、cDNA発現ベクタ-,高効率動物細胞トランスフェクション法に加え、今回新たに開発し従来の方法を数十倍の効率が得られる分裂酵母遺伝子導入法と酵母へのcDNAバンク導入ベクタ-から成る。その結果これまでは、ほとんど不可能であった動物細胞の遺伝子を適切な分裂酵母の変異株を宿主として、迅速かつ容易に単離することができるようになった。 我々は、この方法を用いて動物細胞の増殖制御、細胞周期制御遺伝子の単離を進めている。すでに、分裂酵母のG2期制御遺伝子でありcdc2蛋白のチロシンの脱リン酸化を行い、これを活性化するcdc25遺伝子とcdc2蛋白のチロシンリン酸化を行い、それを不活性するwee1遺伝子とに対応するヒト及びラットのホモロ-グ遺伝子の単離に成功した。このことから、高等動物のG2期制御機構は、分裂酵母のそれとよく類似していることが判明した。更に、G1及びG2期で働く細胞周期制御遺伝子cdc2に酵母の性分化の調節因子であるpat1遺伝子の温度感受性変異株を相補する数種のヒト遺伝子の単離に成功した。これらの遺伝子は、RNA結合ドメインを持つ蛋白や未知の蛋白をコ-ドし、その機能は現在不明ではあるが新しい動物細胞に特異的に細胞周期制御遺伝子である可能性がある。 この遺伝子単離法は、増殖制御遺伝子に限らず有核細胞の間で進化的によく保存されている遺伝子に関しては、変異株の樹立と操作が非常に容易な分裂酵母を宿主として、それに対応する動物遺伝子を極めて迅速に単離することができる。今後、広範な応用が期待される。
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