研究課題/領域番号 |
01F00053
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 良一 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授
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研究分担者 |
LU GUANGHONG 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 外国人特別研究員
LU G.
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 第一原理計算 / Al粒界 / 不純物偏析 / 破壊 / 引っ張り試験 / 原子配置 / 電子構造 / 応力-ひずみ関係 |
研究概要 |
応力下におけるAl結晶粒界の原子配置と電子構造変化を計算し、Naの偏析があるとない場合のAl粒界の「第一原理引張試験」を行った。応力-ひずみの関係により、純Al粒界の場合に、ひずみが31%で最大応力は9.9GPaであり、Na偏析した場合には、ひずみが25%で最大応力は9.3GPaである。Naの偏析した場合の応力は純Al粒界に比べると少し低くなり、純Al粒界より先に破壊すると判る。 Al粒界の破壊するまえにひずみが23%から応力の増加は遅くなり、31%で最大応力が達してから応力も遅く減少していく。この結果はDeyimenjianらの[100]結晶軸方向に沿ってAl完全結晶の破壊方式と類似している。Σ9対応粒界でのAl-Alボンドは強く結合されていると考えられる。Al粒界の価電子密度の結果によっても、粒界で価電子はかなり存在していることが判る。Naが偏析した場合には、粒界に垂直するxx方向ではひずみの増加にともない、応力が高くなった。最大応力に対するひずみが25%である。ひずみが0-5%範囲にユニットセルに圧応力があると判っている。純Al粒界と比べると、Naの偏析の場合に応力がプラスになる必要なひずみが高い(純Al粒界:3-4%の間;Al-Na系:5%)。NaがAl粒界に偏析するとAl粒界が膨張し、さらにユニットセルに圧応力が残ったためであると考えられる。 ひずみの増加とともに価電子密度とボンド長の変化を調べた。純Al粒界の場合に粒界でのEFボンドが切れる。Naの偏析した場合にはNa周辺のEFとEHボンドはともに切れる。「Naの偏析によりNa周辺の価電子密度大幅に減少するため、不純物偏析により界面の結合強度(adhesion)が弱まる」の結論と一致した。
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