研究課題/領域番号 |
01F00118
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
林学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宝月 岱造 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授
|
研究分担者 |
周 志華 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 外国人特別研究員
ZHOU Z.
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 外生菌根菌 / 地下部群集構造 / ハナイグチ / タイ国ユーカリ林 / コツブタケ / ケシアマツ林 / 富士山火山荒原 / 一次遷移 |
研究概要 |
本研究では、森林における外生菌根菌群集の種構成および遺伝的多様性を把握する方法として、最近バクテリア集団の解析のために開発されたTerminal-RFLP法を導入し、それを用いて様々な菌根菌群集の特徴を明らかにすることを目的とした。昨年度は、外生菌根菌地下群集へのTerminal-RFLPの適用法を検討し、確立した。また、その方法を用いて、富士演習林のハナイグチ子実体直下の外生菌根菌群集構造の特徴を明らかにした。今年度前半は、昨年の結果を論文として公表するための補足実験を行い、後半は、対象菌根菌種を広げて、タイ国内のユーカリ林に発生するコツブタケ属の子実体に着目し、子実体直下の菌根菌種を昨年確立したTerminal-RFLPの適用法に基づいて同定し、外生菌根菌群集構造を明らかにした。その結果、ユーカリ林では、コツブタケ属の外生菌根菌が広範囲に優占的に分布していることが解った。また、タイ国内のケシアマツ林でも同様にコツブタケ属の外生菌根菌の分布範囲を、Terminal-RFLP法で調べた。その結果、マツ林の地下部では、ユーカリ林とは違い、様々な種がモザイク状に小面積を占有している結果が得られた。また、富士山火山荒原中に成立する植生パッチ内に発生した子実体と地下部の外生菌根内の菌種を、Terminal-RFLP法を用いて調べた。その結果、一次遷移の進行する火山荒原では、子実体の種構成と地下部群集内の種構成がよく対応していること、遷移の進行に伴って、外生菌根菌群集も特徴的な遷移系列を示すことが解った。これら一連の、Terminal-RFLP法を適用した外生菌根菌群集構造の解析から、この方法が、従来の方法に比べ、際だって解像力が高く、また、信頼性が高い外生菌根菌群集構造解析法であることが確認された。
|