研究課題/領域番号 |
01F00199
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
比屋根 肇 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授
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研究分担者 |
IFFAT Jabeen 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
JABEEN Iffat 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
IFFAT J.
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 二次イオン質量分析計 / 炭素質隕石 / 孤立オリビン / コンドルール / カソードルミネッセンス / 酸素同位体 / マグネシウム同位体 / 同位体分別 / 微量元素 |
研究概要 |
本研究では、とくに炭素質コンドライト中に存在する孤立オリビン粒子に注目し、その起源を調べるため、二次イオン質量分析計を用いた詳細な研究をおこなった。孤立オリビン粒子は、コンドラィト隕石に含まれる0、1mm〜1mmサイズの単結晶のオリビン粒子であるが、その起源については、ガスからの凝縮物なのか、コンドルールメルトからの結晶化物なのか、いまだに決着がついていない。本研究では、まず、マーチソン隕石から凍結粉砕法により分離した孤立オリビン粒子とコンドルールをガラス円盤にエポキシ樹脂で固定し研磨した。比較のため、粉砕していないマーチソン隕石の薄片も準備した。これらの試料に対し、走査型電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析(SEM-EDS)による元素分析、カソードルミネッセンスイメージング、および二次イオン質量分析計による酸素同位体・マグネシウム同位体分析をおこなった。希土類元素など微量元素の分析も試みたが、現時点では精度のいい結果は得られなかった。本研究の結果、マグネシウムに富む孤立オリビンの酸素同位体組成は、三同位体プロット上で、CCAM線(CAI=難揮発性包有物に特徴的な混合線)の右側に大きくはみだした分布を持っており、マグネシウムに富むコンドルールのオリビンの酸素同位体組成(CCAM線上あるいは左側に分布する)とは異なることが示された。しかし、孤立オリビン粒子のマグネシウム同位体組成はノーマルであり、同位体分別の影響が見られなかった。また化学組成の点でも、孤立オリビン粒子はCaO、濃度が高くMnO濃度が低い、すなわち難揮発性を特徴とする。このことは、孤立オリビン粒子がガスからの凝縮でできたことを示唆しているのかもしれない。しかし、同じくガスからの凝縮で生成されたと考えられるアメーバオリビンとの関連については現時点では不明である。
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