研究課題/領域番号 |
01F00223
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 信介 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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研究分担者 |
ZHU Qingyu 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
ZHU Q.-Y.
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 吸着・脱着 / 内部拡散支配型 / 蒸散支配型 / 境界層方Test chamber / 物質伝達率 / パッシブ吸着建材 / Full-scale Test chamber / SVOC |
研究概要 |
精密室内気流模型を用いて風速分布・濃度分布を詳細に測定し、化学物質放散・拡散・吸脱着現象等のモデルに基づく数値シミュレーションの有効性を検証した。模型実験は、小型デシケータと境界層流精密制御型チャンバー実験を行った。小型デシケータ実験は内部拡散支配型材料を対象とし、吸脱着を考慮した揮発性有機化合物(VOC)有効拡散係数を同定した。境界層型チャンバー実験と対応する数値解析は、特に低Re型k-εモデルを用いて、チャンバー内部の流れ場・濃度場を詳細に3次元乱流解析を行い、揮発性有機化合物の物質伝達率を同定した。この境界層型小型Test Chamberを用いて室内汚染濃度低減の目的で使用されるパッシブ吸着材の性能試験法に関して考察を行うとともに、パッシブ吸着材の吸着性能を評価する指標を提案した。 フタル酸エステルやリン酸エステルは可塑剤や難燃剤等の目的で、壁紙材・床材など室内の内装材の中に大量に使用されており、沸点は260〜400℃範囲の準揮発性化合物(Semi-Volatile Organic compounds : SVOCs)に分類されている。このSVOCは、一部内分泌撹乱作用、発ガン性或いは神経毒性を示す物質もあり,沸点が高いにも関わらずガス状物質としての室内空気中の存在が指摘されている。沸点が260〜400℃の準揮発性化合物(Semi-Volatile Organic Compounds : SVOCs)の放散量の測定をテストチャンバー法により室内常温で行うとした場合、SVOC成分はチャンバー内壁に吸着してしまうため、VVOCやVOC成分と同様な方法で正確な放散量を求めることは極めて困難である。チャンバーごと建材等を60〜100℃に加熱して測定を行うスクリーニング法もしくは加速試験法はSVOCs成分のチャンバー内表面への吸着をある程度防ぐが、室内環境条件を無視した結果となってしまう。室温における建材等からのSVOCs放散量を正確に測定する為、著者らはチャンバー法で測定後、建材等を取り除いたチャンバーを不活性ガス(He)雰囲気下で高温加熱し、チャンバー内に吸着しているSVOC成分を加熱脱着することにより室内環境条件下での建材等のSVOC放散量を測定するチャンバー内吸着・加熱脱着法を提案した。
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