研究課題/領域番号 |
01J00258
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
堀 義明 豊橋技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 転移RNA / リボヌクレアーゼP / tRNAイントロン / ダブルヘアピン型二次構造 / ハイパープロセシング / ポルフィン / ポルフィリン / ガイドDNA |
研究概要 |
本研究の目的はリボヌクレアーゼP(RNaseP)をRNAの高次構造を探るプローブとして利用した、tRNA高次構造安定化戦略の解明である。 本期間内に明らかにしたことは以下の1〜4である。 1 試験管内におて、tRNAアンチコドンループ内のイントロンの存在がヒトチロシンtRNAの高次構造変化(クローバーリーフ型二次構造からダブルヘアピン型二次構造への変化)を促すことを明らかにした。 2 ヒトリジンtRNAと線虫リジンtRNAは塩基配列から考えるとクローバーリーフ型二次構造とダブルヘアピン型二次構造の両方をとることが出来ると推定できる。しかし試験管内において、これらのtRNAは高次構造がクローバーリーフ型二次構造で安定していることを明らかにした。これら後生動物の二つのtRNAに類似した塩基配列をもつ真正細菌Achleplasma laidlawiiリジンtRNAは試験管内において高次構造変化することを明らかにした。これらの塩基配列を比較した結果、tRNAアミノアシルステムの塩基対の形成が、tRNAの高次構造安定化に重要であることが示唆された。 3 tRNA前駆体の5'リーダー配列に相補的に設計した一本鎖DNA(ガイドDNA)は、大腸菌RNasePの賦活剤としてはたらくが、さらに解析を進め、ガイドDNAが賦活剤とより効果を発揮するには、20以上の塩基対を形成するようガイドDNAを設計する必要があることを明らかにした。 4 本研究で調査したポルフィリンの数種類が、大腸菌RNasePによるtRNA成熟化反応をこれまで報告されているどの阻害剤よりも強力に阻害することを明らかにした。 これらの研究成果はtRNA高次構造の起源の解明のみならず、ポストゲノム時代のにおけるRNasePの切断反応を応用した遺伝子発現制御技術、RNA高次構造予測技術に大いに貢献すると考えられる。
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