研究課題/領域番号 |
01J00391
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
広田 亨 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 細胞分裂 / 分裂期キナーゼ / Aurora-A / リン酸化 / 中心体 / RNAi / Ajuba / LIMドメイン / 短鎖RNA干渉法 / 染色体不安定性 / キネトコア / CENP-A |
研究概要 |
Auroraキナーゼは進化上高度に保存されている普遍的な分裂期キナーゼである。本研究は、詳細が不明であったAurora-Aの生理機能について調べ、ヒトの細胞分裂のメカニズムに迫ることを主題とした。本年度は、昨年度までに同定したAurora-Aの会合分子について、引き続き、それらの相互作用の解析を行った。さらに、最終年度として、これまでの結果を論文発表することも目標とした。 以下に、本年度の成果を要約する。 (1)Aurora-Aは分裂期進入のための必須子である: リン酸化部位認識特異抗体を用いることにより、Aurora-Aの活性化がG2後期の中心体において始まることを見出した。そこで、RNAi法を用いてAurora-Aの発現を抑制したところ、HeLa細胞はG2期で停止し分裂期への進入が著しく損なわれた。細胞分裂の開始に際しCyclinB1-Cdk1の活性化が中心的な役割を持つと考えられ、その最初の活性化は中心体で起こるが、我々はG2期後期においてAurora-Aが中心体で活性化することが、つづくCyclinB1-Cdk1の活性化に必要であることを示した。 (2)AjubaはAurora-Aの自己リン酸化による酵素活性化を誘導する: Aurora-Aの会合分子としてヒトAjubaを同定した(GenBank Acc.No.AY169959)。Ajubaは3つのLIMドメインをもつタンパク質であり、LIM2およびLIM3を介してAurora-Aと結合することを見出した。分裂期においてAurora-AはAjubaと結合することで自己リン酸化を引き起こし、活性化することが明らかになった。AjubaはG2後期の中心体におけるAurora-Aの活性化を誘導する必須の調節因子であることが分かった。
|