研究概要 |
2002年度の研究計画では、これまで閉鎖経済で明らかにしてきた企業の参入退出のマクロ経済効果を、さらに開放経済モデルで明らかにすることを目標に掲げた。その研究成果は、以下の3点にまとめることができる。 1.「国際間の企業立地と有効需要」2002年日本経済学会春季大会で報告。 この研究では、貨幣経済の2国動学的不況モデルに国際間の企業移動を内生化することによって、ある国の産業の空洞化が両国のマクロ経済に与える効果を明らかにした。 2.「国際間の企業移動が各国の経済厚生に与える効果」同年日本経済学会秋季大会で報告。 これは、New-Open Macroeconomicと'New'Trade Theoryを統合したモデルである。このモデルから、上述のそれぞれの先行研究では不可能であった、2国間の企業移動が両国の経済厚生に与える効果を分析することができた。 3."Effective Demand,'Hollowing-Out'and International Interdependence"をThe Japanese Economic Reviewに投稿。 これは、「国際間の企業立地と有効需要」に加筆・修正をし、さらに英訳したものである。
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