研究課題/領域番号 |
01J01145
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田口 敦清 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 光応用計測 / 微細表面形状 / 位相回復 / フラウンホーファ回折 / 光学的フーリエ変換 / 光散乱 / 顕微鏡 / 光学計測 |
研究概要 |
MEMS (microelectromechanical system)に代表されるような微細三次元構造に、所望の機能を発現させるためには,加工された三次元構造の形状精度を厳密に保証することが必要である.本研究は、微細三次元形状をナノメートルオーダの精度でインプロセス計測することを目的とし、レーザによって照明された三次元物体からの回折光強度分布の測定像から、位相回復法を用いることで、任意の物体表面プロファイルを三次元的に復元する手法を確立する。 開発した実験装置を用い、走査型プローブ顕微鏡(scaning probe microscopy, SPM)のキャリブレーションに用いられる標準格子の測定実験を行った。試料は深さ44nm、幅5μmの矩形ポケットが10μm周期で二次元的に配列した構造を有す。回折光分布の測定の結果、試料の基本空間周波数に正確に一致した位置に一連のピークをもつ回折光が測定され、このことから、開発した実験装置は物体の構造をパワースペクトル密度に正しく変換可能であることが確認された。位相回復により回折像より復元された形状は、標準試料の公称寸法、およびAFMで測定した表面プロファイルと垂直方向に±5nmの偏差で一致し、また、水平方向には回折限界分解能が達成された。 さらに、周期性を持たない、より一般的な三次元構造を測定することで、任意形状に対する開発手法の有効性を検証した。試料の作成には収束イオンビーム(focused ion beam, FIB)加工機を用い、現実の三次元形状で多く現れる、多数のステップ形状を積み重ねた三次元構造物を形成した。測定実験の結果、周期性を持たない三次元形状の場合においても、形状の三次元的な復元に成功し、数十ナノメートルの垂直分解能で各ステップの高さを得ることができた。同時に行った計算機シミュレーションによれば、回折光強度測定器のダイナミックレンジを大きくすることで、垂直分解能は数ナノメートルのオーダが期待される。また、測定された形状寸法は、白色干渉計で得られた値とよい一致を示した。
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