研究課題/領域番号 |
01J02299
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
太田 直美 東京都立大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | X線天文学 / 銀河 / 銀河団 / 重力レンズ効果 / ダークマター / 高温プラズマ / スニヤエフ・ゼルドヴィッチ効果 / 宇宙論 / 活動銀河核 |
研究概要 |
X線天文衛星「あすか」および「ローサット」によって観測された79個の遠方銀河団のX線データ解析結果に基づいて、銀河団高温ガスの性質の統計的解析を行った。特に、温度とガス密度分布の相関や、ガス質量とダークマター質量の比(ガス質量比)の赤方偏移依存性について詳細に調べた。これより、第一に温度とガス密度分布の空間的広がりを特徴づけるコア半径の間には明らかな相関がないことがわかった。一方で、温度とX線光度の間の相関関係(いわゆる光度温度関係)には、コア半径により有意な違いが見られた。このことは、銀河団中の物質の空間分布を記述する際に従来用いられてきたSelf-similarの仮定が、現実の銀河団においては成り立っていないことを示している。また第二に、ガス質量比について79個の銀河団の平均値が、0.27±0.11と求められた。さらにこの値の推定における、銀河団の形成時期の仮定の影響について検討した結果、多くの銀河団が赤方偏移1.5で形成されたと考えると、銀河団中のガス質量比と宇宙全体のバリオン比がよく一致することがわかった。このことは、銀河団が現在考えられているよりも大きな赤方偏移でおこった可能性を示唆している。以上の研究結果を投稿論文としてまとめた。 また、野辺山45m電波望遠鏡を用いて銀河団RDCS0910のスニヤエフゼルドヴィッチ効果(SZ効果)の観測を行った。この天体は赤方偏移1.1に位置する超遠方銀河団であり、過去のX線観測から近傍銀河団と同程度の温度、質量をもつ高温ガスの存在が示唆されている。この天体からSZ効果の信号が検出されれば、電波で観測された最遠方の銀河団となるばかりか、銀河団ガスの進化を理解するうえで重要な手がかりが得られると期待される。今年度この天体の20時間の観測データを蓄横することができた。現在この天体からのSZ効果初検出を目指してデータ解析を進めている。
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