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確率変動クラスターアルゴリズムによるスピン系の相転移・臨界現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01J02352
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関東京都立大学

研究代表者

富田 裕介  東京都立大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードモンテカルロ法 / クラスターアルゴリズム / クロックリズム / XYモデル / 量子スピン系 / Kosterlitz-Thouless転移
研究概要

クラスターアルゴリズムは隣り合うスピンをある確率でつなぎ、系を大域的に更新することによって効率よく計算するアルゴリズムである。しかし、系にフラストレートがあるときやスピンと相転移との関係が明らかでないときにはクラスターアルゴリズムは必ずしも有効ではない。このような背景から我々は確率変動クラスターアルゴリズムを一般化し、クラスターアルゴリズムと切り離すことを考えた。
確率変動クラスターアルゴリズムの枠組みを広げてみると、1変数有限サイズスケーリング関数に閾値を設定し、ある瞬間において系の状態がその閾値を超えているか否かで温度を変化させていると考えることができる。1変数有限サイズスケーリング関数はパーコレーションのほかに秩序変数のモーメント比や相関関数の比(相関比)などが考えられる。2次元イジングモデルとクロックモデルを用いて、モーメント比と相関比を数値的に求め比較を行い、相関比がモーメント比より確率変動アルゴリズムに適していることを確かめた。特に2次元クロックモデルのKosterlitz-Thouless相と秩序相の臨界領域において、モーメント比では解析が非常に困難なのに対し、相関比では比較的容易に解析できることを示した。
相関比を使った確率変動アルゴリズムで2次元S=1/2量子XYモデルの解析を行った。アルゴリズムは、鈴木-トロッター軸の外挿が必要ない・非対角成分の計算が容易、などの利点があることから連続虚時間ループクラスターアルゴリズムを用いた。確率変動アルゴリズムから得られた結果は相転移温度の評価に関して最近の結果と誤差の範囲で一致した。また臨界指数に関してはくりこみ群の計算が正しいことを裏付け、確率変動アルゴリズムが量子スピン系の臨界現象の解析にも有効であることを示した。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yusuke Tomita, Yutaka Okabe: "Probability-Changing Custer Algorithm : Study of Three Dimensional Ising Model and Percolation Problem"Journal of the Physical Society of Japan. 71・6. 1570-1575 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Yusuke Tomita, Yutaka Okabe: "Finite-size Scaling of Correlation Ratio and Generalized Scheme for the Probability-Changing Cluster Algorithm"Physical Review B. 66・18. 180401-1-180401-4 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2024-03-26  

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