研究課題/領域番号 |
01J02504
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
竹内 純 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Tbx / FGF / WNT / Limb intiation / Limb specification / heart development |
研究概要 |
1;肢芽形成におけるTbx5/Tbx4の機能 早期の前肢芽領域にTbx5の機能阻害型を強制発現させると、Wnt2b、Fgf10、Fgf8の発現が抑制され、肢芽形成が阻害される。また、Tbx5に対する応答の早さと正常発生における発現時期からTbx5がWNTシグナルの上流に位置すると考えられた。同様の結果が機能阻害型Tbx4を予定後肢域に強制発現させても得られた。強いプロモーターを用いてTbx5またはTbx4を早期側板中胚葉に強制発現させると、選択的に上記因子群の異所的な発現が誘導され過剰肢が形成された。このことから、Tbx5/Tbx4は現在報告されている最も初期の肢芽誘導因子であることが示された。さらに、Tbx5/Tbx4は直接FGF10をも活性化していることも分かった。よって、limb budはTbx、FGF、WNTの3者の複雑で協調な作用によって形成されることが明らかとなった。 2;眼の背腹軸形成メカニズムの解明 眼の網膜の軸形成はTbx5、Tbx3、Tbx2、Vaxといった転写因子で構成され、その発現パターンに基づきephrin/Ephの発現パターンが決定されていく。BMP4は濃度依存的にTbxs、Vaxの発現を誘導してくることが分かり、視蓋背腹軸への投射パターンもBMP濃度依存的に変化する。これはTbxを強制発現させたときにも当てはまり、Tbx5/3/2は網膜背腹軸でコードを形成していることが明かとなった。 3:心臓左右心房心室形成の解明 Tbx5の右心室への強制発現の起こった領域によって、心室中隔の移行、異所的な心室中隔の形成と一心室様変化がみられた。これらの結果は、Tbx5の発現境界が心室中隔の形成起点になっていることを示している。さらに、心室中隔は左心室特異的に発現するTbx5と右心室特異的に発現するTbx20によって制御されている結果も得られた。
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