研究課題/領域番号 |
01J02635
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 奈良女子大学 (2003) 京都大学 (2001-2002) |
研究代表者 |
谷口 のり 奈良女子大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 波長可変真空紫外レーザー / 成層圏オゾン / 一次元光化学拡散モデル / 代替フロン / フーリエ変換型赤外分光計 / 長光路吸収測定チャンバー / OHラジカル / 光解離寿命 / O(^1D)生成量子収率 / FTIR / 反応速度定数 |
研究概要 |
1)O_3光分解におけるO(^1D)生成量子収率に関する成層圏モデル計算への応用 O_3の紫外光分解で生成するO(^1D)原子の絶対生成量子収率は、大気中の微量成分濃度を決定する重要なパラメータであり、これまで多くの研究が世界中でなされてきた。しかし、最近のレーザー技術の高感度化にともない、推奨値の更新が報告された。本研究では一次元光化学拡散モデルを用いて、このデータ最新化にともなう大気成分濃度に与える影響をシミュレートした。この研究成果は、Atmospheric Chemistry and Physical Discussionsに報告した。 2)代替フロンC_2F_5C(O)CF(CF_3)_2の大気中における消滅反応過程 これまで広く用いられてきた消火剤にはCF_2ClBr(Halon-1211)およびCF_3Br(Halon-1301)がある。これらは成層圏オゾン破壊をもたらすことが分かっており、C_2F_5C(O)CF(CF_3)_2は新しい消化剤の候補として上がっている。使用される前に、大気中に放出された後のどのように消滅していくのか環境への影響など詳細な検討が必要である。本研究は、フーリエ変換型赤外分光計(FTIR)および長光路吸収測定チャンバーを用いたC_2F_5C(O)CF(CF_3)_2とOHラジカル,Cl,O_3との反応速度定数の測定およびC_2F_5C(O)CF(CF_3)_2の大気中における光解離寿命の測定およびその生成物の同定を行った。この研究成果は、Journal of Physical Chemistryに報告した。 2)193nmにおけるN_2O光分解のN(^4S)生成量子収率の決定と成層圏モデル計算への応用 成層圏オゾン濃度の決定に重要な影響を及ぼすN_2Oの光化学反応過程を調べた。本研究では、VUV-LIF法を用いたN(^4S)原子の直接検出に初めて成功し、N_2O分子の新しい解離過程NO+N(^4S)が存在することが分かった。さらに、193nmにおけるN_2O分子の光解離によるN(^4S)原子の生成量子収率を決定した。大気化学反応モデル計算に組み込み、成層圏オゾン濃度の見積もりへの影響評価を行った。この研究成果は、Journal of Geophysical Researchに報告した。
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