• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

非線形問題に対する高速・高精度数値計算及び精度保証に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01J03314
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関京都大学

研究代表者

小林 健太  京都大学, 数理解析研究所, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード精度保証 / 数値的検証法 / Nekrasov方程式 / 解の大域的な一意性
研究概要

我々は今年度においては、主として、Nekrasov方程式の正値解の大域的な一意性に対する数値的検証法に関する研究を行なった。
水面波におけるある種の進行波の一意性を証明することは、Nekrasov方程式に対する正値解の一意性の証明に帰着することが知られている。一意性の証明は多くの水面波の研究者にとって40年来の未解決問題であったが、Nekrasov方程式に対し数値的検証法を用いることにより正値解の大域的な一意性の証明に成功した。
本研究においては、精度保証付き数値計算を用いて反復により解の存在範囲を逐次評価し、ある程度解の存在範囲が限定されたところで縮小写像を評価するという手法を用いた。
実際の計算においては計算速度を上げるため、浮動小数点の丸めの方向を制御することにより精度保証を実現している。この結果、3.009【less than or equal】μ【less than or equal】3.0092と3.3【less than or equal】μ【less than or equal】30の範囲について正値解の一意性を証明することができた。μ=3はこの方程式の分岐点になっており、分岐点近傍での数値計算は非常に困難であるが、その付近での検証にも成功した。加えて、μが3以上3.009以下の場合については正値解の一意性を解析的に証明した。
精度保証付き数値計算を数学的な証明に用いている研究は、これまでにも多く報告されているが、それらの研究のほとんどは方程式の局所的な性質に関するものであり、本研究のように方程式の大域的な性質を証明した結果はほとんど知られていない。それだけに、数値的検証法によってNekrasov方程式の正値解の一意性が証明されたという結果は、それ自体が数学的に重要である上に、数値的検証法の有効範囲を拡張することが出来たという点においても非常に意味がある。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kobayashi, H.Okamoto, J.Zhu: "Numerical computation of water and solitary waves by the double exponential transform"J. Comp. Appl. Math.. 152. 229-241 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kobayashi: "A remark on the Fast Gauss Transform"Publ. R.I.M.S. (掲載決定).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi